同人誌感想:17冊
前回で一区切りじゃなかった。
この辺になってくると最新の情報とか入ってきますので、まだ在庫のある本もあるかも?
気になる本があったら作者さんにお問い合わせしてみるのもいいかもです。
では、いきましょう。
葛葉 璃乃さん( @Kazuraha_Rino )の「ステータスの振り方間違えたかも?」読んだ。
いわゆる発達障害に関するエッセイで、だいぶ壮絶な内容なのだけれども文体と挿絵でだいぶライト感覚に読めるようになっている。個人差の大きい話とはいえ、一例として知っておくにはいい本。
にちきさん( @nitiki_ )の「ごっこあそび」読んだ。
とにかく歪な家族を持った人たちの、歪な疑似家族の話。登場人物の話の中にはどうしようも無い人も出てくるけれども、作中に出てくるのは悪い人とは言いきれない人ばかり。夏の日の晴れた空がイメージされるお話。
ロナルド始澤さん( @Ronald_SHIZAWA )編集の「THE TYPEWRITERS 第三號」読んだ。
旧仮名遣いを使ったレトロなお話や、ホラーっぽい話、かわいいマンガなど、「メッセージ」をテーマにした作品が集まっている。編集長によるインタビューやコラムもおもしろかった。電報についてのコラムはたすかる。
アケビ ワタナベさんの「遠い山の向こうにアルという街 多加バーの大冒険」読んだ。なんとも味わい深い短編集。普通のお話ならそこは迷わずぱっと行くだろ!と言うところでいったん立ち止まっていたりとか、そういった微妙な話の動かし方がいい。新刊待ってます。
夢原銀河さん( @yumeharaginga )の「晴天の海」読んだ。
いつもは冬の空の青さとか、冷たい光をイメージを受ける著者の詩だけれども、今回はいつもと違う熱を感じた。暑苦しいわけではなく、限りなく春の楽園に近い楽しさと温かさ。これはほんとびっくりしたので次も楽しみ。
クリタさん( @kurita_dp )主催の「クジラ、コオロギ、人間以外」読んだ。
ツイッターで気軽に募集かけてこの厚み!?という感じなのだけれども、そのせいあってか多種多様な解釈の話が集まっている。84作品も集まればなにかしら合うやつはあるので、ぜひお手にとってほしい。
うらひとさん( @eeimend0kusai )の「レンゲソウを貴女に」読んだ。
見てこの最高の装丁。買わないわけにいかないじゃん。
(ツイッターに載せた時は画像付きでした)
研究レポート風の百合作品。手探り感を感じるのは筆者自身がまだ手探りなのと記録をつけている研究者の手探り感がいい感じでリンクしてるのかなと思う。
レトロ印刷さん( @retro_JAM )の「レトロ印刷アンソロジー vol.5 フォトアルバム」読んだ。
孔版印刷の写真集。最大4色まで使えて紙も選べるというおもしろい写真集。クリエイターさんごとに特徴があっておもしろい。その色にどんな版を使ってるかも載っているのでとても参考になる。
春木のんさん( @Haruki_Non )主催の「おかしなはなし、あつめました」読んだ。
お菓子のアンソロジーということで、あまくてふわふわな話が集まるかと思いきや、結構ハードだったりビターな話もあって多種多様。話の長さによって組版を変えてるので読みやすい。
Jさんの「俺は死ねるか?」読んだ。自殺についていろいろと考えを巡らせている内容で、グロテスクと言えばグロテスク。文学的と言えば文学的。この本を入手した時の事情もあるので作者の安否が心配。
Tさんの「Jを待ちながら」読んだ。これは「俺は死ねるか?」の著者がやっていたお店の常連さんが書いた思い出話といった感じ。こういう背景で、こういう人が集っていたんだなぁという思いと、一応作者無事だったかという安堵がある。先述の本はTさんから通りすがりに頂いたものです。
白橋 升さんの「テンポウ航海記」読んだ。すごく不思議な話だった。夢と現実が入り交じったような世界観で、錬金術めいたものや数学、時間や空間の概念なんかが詰め込まれてるのにするっと読める。これはだいぶすごい。穏やかな読み心地でとても読みやすかった。
白橋 升さんの「聖なる20 0愚者(人)と21世界(宇宙)の個人的神話」読んだ。
A7サイズの折り本に、数学と哲学がミチミチに詰め込まれてる。人と世界、知覚できる次元を数学的に分析した物なのだろうけれどもレベルが高すぎて理解できない。ごめんマジでお手上げ。
NO WAY MANIACS( @nowaymaniacs )発行の「NO WAY MAGAZINE#19」読んだ。
視覚情報の情報量がとにかく多い。文字もちょいちょいあるけれど、圧倒的視覚情報。いろいろな作家さんの作品の作品などが見られて非常にいい刺激になる。
視覚情報の波に溺れたい人は買って。
浅生鴨さん( @aso_kamo )企画・編集の「医療のトリセツ」読んだ。
医療についてなにがわからないのかわからない。そんな人に読んで欲しい。医療のすべてを網羅しているわけではないけれど、とっかかりになりそうなことを読みやすく語ってくれている。
神代泉久さん( @kaminoyo_izu )の「聖性への劣情」読んだ。いろいろな意味でセンシティブなのでそのあたり触れずに言うと、開始1ページから解像度が高い。かなり調べ混んでいるなという印象。服飾に関してもしっかり把握しててすごい。その辺に置いておいても大丈夫な表紙もとても助かる。
POO松本さん( @POO_MATSUMOTO )の「映えは画像が9割。」読んだ。画像の配置やトリミングの仕方が実例つきで載ってて助かる。今まで画像のあしらいがわからないままに表紙を作ってたので。これは同人誌の表紙だけでなく、SNSの宣伝画像にも応用できそうなので買って損はないと思う。
というわけで、今のところ読んだ同人誌の感想はここで一区切りとなります。
また近々イベントなどある感じなので、同人誌を買ったらまたぼちぼち更新していきますね。
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