とわ

中学生の時のものは、正直稚拙で恥ずかしいですが、残しています。文章の上でだけは誠実であ…

とわ

中学生の時のものは、正直稚拙で恥ずかしいですが、残しています。文章の上でだけは誠実であろうと努力しています。仕事をください!http://towamusing.stars.ne.jp

最近の記事

we don't need a definition

幸せとはなんですか? そう問いかけられて、しばらく悩んで、何回か書いては消してを繰り返してから、「自分が置かれている状態に満足していること」と書きなぐった。シャーペンを置いて初めて、四方八方からひそひそとした話し声が耳に入った。なんて書いたらいいの?適当でいいんじゃない?これ成績つけられるのかな?まさか。回答で大喜利をしている生徒たちもいた。私みたいに真面目に俯いている人もいれば、机に伏せて寝ている人もいた。数分後、先生が柔らかい口調で、紙を裏返しにして後ろから前に回してく

    • ステイ先で普通になりたかった記憶と、黒人のアリエルの話

      実写版リトルマーメイドのアリエルを黒人の女性が演じたことが、世界で賛否両論を呼んでいるのを知った。私はそういう話題はよくわからないけど、そうすることで黒人の人々や子供たちが希望を抱けるのなら、自分でもプリンセスになれると信じることが出来るのならそうしたらいいと思う。もっともっとそういうことをしたらいいと思う。私はディズニーファンではないし、原作改変だと憤る人たちの気持ちを全く理解しないわけではないけど、そういう人たちは王子様に選ばれるのは(ティアナやムーランなど)例外はあれ

      • このところの取り留めのない記録

        私にはいくつかの私がいる。世界中の全ての女子が私よりブサイクであればいいと願う私 世界中の全ての人が自分で死を選ばなければいいと思う私 乗る予定だった電車が人身事故で遅延したとき、その路線は一生止まっていればいいと思う私 輝いている人のインスタのストーリーを鼻で笑いながら、自分を輝いている人のように見せたくてストーリーを更新し続ける私 小説が好きなことを誇らしく思う私、趣味と言える趣味が読書しかない自分が陰キャみたいで惨めな私。大人になるには、それらすべてをイコールで繋ぎ合わ

        • 11月15日の記録

          言葉の多い家に生まれた。17年間、言葉の力を一度も疑わずに生きてきた。私にとって言葉は、他者と他者との境界線を甘く滲ませる水彩絵の具のようでもあり、行き場のない感情に居場所を与える暖かいこたつの中のようでもあり、アイデンティティを与えてくれる名刺のようでもあった。言葉はナイフだ、という標語みたいなものも有名だけど、私は、言葉は鋭さを持たないような気がしている。誰かを酷く傷つけ、時に死にまで追いやるのは大抵は言葉ではなく記号だと思う。 私は読書が死ぬほど好きなわけでもなければ

        we don't need a definition

          7/17の日記(小説?)

          他人に可愛いと言われないことの何が、そんなに重大なんだろうと思う。いつまでも答えの見つからない問いが、忘れた頃に突然ふっと現れては私をちょっぴり傷つけて消えていく。いつもとヘアスタイルを変えてみたり、時間かけて丁寧にメイクしたり、そういう時に出会う人に可愛いと言われないことの何がそんなに悲しいんだろう?あの時、可愛いという言葉の座席が私にだけ用意されなかったことが、なんであんなに悔しかったんだろう。  帰り道に図書館で借りた、「ヨーロッパの哲学史」という何やら難しそうなタイト

          7/17の日記(小説?)

          美しい人を推す、美しさを強いられる私たち

          私の朝は、枕元にお守りみたいに置いてあるスマホを開いて、時刻を確認するという名目で壁紙に設定した推しの顔を拝むことから始まる。ネットに転がっている数々の美しい静止画の中からわざわざ選んだのは、ライブ配信中の推しがまん丸の目をグッと近づけてコメントを読み上げている間抜けなスクリーンショット。別に大した意味はなくて、ただ私は、誰かにとっての推しとしての推しではなく、人間としての推しを愛しているのだと自分に言い聞かせたいのかもしれないし、そうやって同担にマウントをとりたいのかもし

          美しい人を推す、美しさを強いられる私たち

          「でも、私たちは可愛いよね。」

          私には、唯一無二の友人たちがいる。 その独特な空気がどうにも合わず、私は今はもう退学してしまったけれど、東京の辺境にあって、各学年一クラスほどしかないちいさな私立中学校で出会った彼女たち。俗っぽい言葉を借りていえば、いわゆる「いつメン」というもので、私含めだいたい5人組で、放課後に勉強会をしたり、一緒にお花見やカラオケに行ったり、特に意味もなく数時間もだらだらと通話をしたりするのだった。 私たちの間に何かしら明確な共通点があるとすれば、全員が「オタク」である、ということが挙げ

          「でも、私たちは可愛いよね。」

          トワの日記

          今朝、生理が来た。 9時ちょうどに下に降りて子供たちと一緒に勉強をするのよ、とホストマザーから再三言いつけられていたにも関わらず9:15分頃に目が覚めて、その上最悪なことに子供たち以外今は家に誰も居ないのだからと二度寝をして次に起きたのは9:30分、その後しばらく夢うつつを漂いながら何もしないまま虚空を見つめ15分経過した時点で自分の身体になにか異変が起きている事を悟り、これはもしや、と階下にあるトイレに小走りで駆け込んでみたところ、見事に下着が真っ赤に染まっているのだった。

          トワの日記