宇津保物語を読む8 あて宮#10(終)
あて宮物語もいよいよ大詰め あて宮の出産も近づきます。あて宮は里に下がり、東宮との歌のやりとりが描かれた後、いよいよ出産のシーンとなります。
あて宮の皇子誕生と産養 大殿の君の嫉妬訳
こうして、あて宮の出産の準備が行われ、お仕えする女房や女童はみな白い装束を着て、母の大宮などもみなこちらにいらっしゃってお待ちになっていると、10月1日に男宮がお生まれになった。東宮からお祝いの使者が立ち代わりやってくる。東宮の母は右大臣(忠雅)や右大将(兼雅)の妹君でいらっしゃるが、その