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週刊 マーケットを読み解くゼミナール 2021年6月21日

週刊 マーケットを読み解くゼミナール

2021年6月21日号                     

講師:神代龍児(こうじろりゅうじ)


【神経質な値動きの中グロース株が優位】
             
 今週の日経平均株価は方向が変わりやすい神経質な値動きになりそうです。米国での金融正常化(中央銀行による国債買い入れ額の縮小と利上げ)が想定よりも早まるとの思惑や、世界的な景気急回復を背景とした買いに一巡感が出始めたことで、日本市場でも利益の確定売りが上値を抑えるとみられます。そうした中、脱炭素と半導体を中心とした、先端技術への政策的な投資拡大が株価の下値を支える構図が想定されます。


 一方、米国市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)が示唆する利上げ時期が、市場の予想よりも早いとの懸念が強まっていることを受けて、景気敏感セクターには戻り売りが続くとみられます。金融緩和による景気回復に早晩ピークが来ると懸念が生じるためです。そうした中、米中対立を背景としたハイテク企業への政府支援が関連銘柄への押し目買いにつながるでしょう。また、米長期金利が低下基調にあることもナスダック銘柄を中心とした人気株の下値を支えるとみられます。


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