【第7話】 目指せ! 淡路島一周②
みなさんこんにちは。
旅する自転車です。
前回は“アワイチ”を目指して淡路島へ上陸しました。スタートこそ出遅れたものの、2日目は4時起床し、なんとか順調に島の折り返し地点までやって来ました。残り半分、果たして淡路島一周は達成なるか…!?
大鳴門橋とオニオンバーガー
福良の町を過ぎるとまた上り坂が待っていた。朝霧に包まれた断崖を見ながら登っていくと「道の駅 うずしお」の案内板が。小高い山の頂上に着くと視界は開け、前方には二つの巨大な建造物が見えて来た。大鳴門橋だ。四国側の徳島県鳴門市と淡路島を結ぶ橋、この場所こそが“アワイチ”のハイライトともいえる名スポットだ。橋へ到着したのはまだ8時前だというのにすっかり明るくなり、夏の爽やかな青空が広がっていた。高さ144mの大鳴門橋は白く優雅に、堂々とした迫力で目の前に立っていた。展望所には道の駅が立っており、オープンまで1時間ほど待ってみることに。朝の9時だというのにすでに多くの人たちで賑わいを見せていた。淡路島の特産品を使った料理を味わい朝食とすることに。
消えた2時間30分の怪
朝食を食べてからの記憶がない。記録として役立つ写真の撮影時間を見ると、10:36の画像の次が13:03になっている。この2時間30分の間、一体何をしていたのだろう。渦潮を見に船に乗った記憶もない。外で寝ていたのだろうか…。全く思い出せない。恐怖だ。
海が一番綺麗な時間帯
気温が一番高くなる14時の前後30分が、海が最も美しく見えた。島の最西端を走る県道25号。小さな集落が点々ととする以外は何もなく、木々が海に迫るような道幅の狭い道路が伸びていた。湊という集落で県道31号と合流。この道は「淡路島サンセットライン」という愛称が付けられている。淡路島の西海岸を南北に走る道で、その名の通り見事な夕日が楽しめるそうだ。しかし日差しは翳り始め、薄い雲で空が覆われ始めていた。7月の日没は19時頃と当然夕日は見られるはずもなく、単調な景色の続く海岸線を無心で走り続けていた。
悲劇! 豚弁天空返し!
お腹がすいた、何か食べよう。当然のことだ。昼食もまともにとらずに走り続けていたので、16時を過ぎた頃には腹ペコだった。うれしいことに沿道にファミリーマートが立っていたので休憩とすることに。炙り豚 ねぎ塩豚カルビ重、間違いない。レンジでホカホカに温めてもらい、コンビニ外のテーブルでいただきますと手を合わせたその瞬間、たった一瞬にして無惨にも目の前に散らばる豚カルビと白米たちの姿があった。原因はすぐにわかった。目の前を一羽の鳥が猛スピードで去っていった。トンビが餌に豚肉を持っていったのだ。しばらく立ち直れないほどショックだった。
“アワイチ”達成! さらば淡路島
淡路島一周達成までラストスパート。途中、松原や地層断面などに立ち寄りながらも、結構なハイペースでペダルを漕ぎ続けた。17時に近づくにつれ空もだんだんと暗くなり始め、一日も終わろうとしていた。島の最北端を通過し、明石大橋をくぐればもうゴールをしたも同然。気持ちにゆとりができたので船の時間を調べつつ、日帰り湯を目指すことに。一日中潮風に当たり続け、7月ということもあり身体全体が汗でベタベタだった。このまま船や電車に乗るのはとてもできないので、岩屋港の近くに日帰り湯があるのは大変ありがたかった。すっきりさっぱりしたところで時刻はすでに19時45分。一走りして港へ向かった。帰りの船からの景色は見事で、工業地帯や坂の街の無数の灯りを背景に、明石大橋のライトアップが輝いていた。無事に明石駅の到着し、大阪へ帰るのであった。
というわけで、“アワイチ“は無事に達成(でないと帰ってこれないので当然ではあるが…)。淡路島は本州と四国と橋で繋がっているため離島かというと怪しい部分もあるが、少なくとも自転車は明石から渡船で上陸するしかないので、サイクリストにとってはれっきとした「離島」と言えるでしょう。
初心者にも優しく関西を代表する名所をクリアしたころで、次はいよいよ本格ツーリング始動!! 二泊三日で紀伊半島を走ります。
旅する自転車、まだまだ止まらない!!
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