2022.12.21 Winter Night Fruit Tea 〜感謝を伝える〜
ドラマ「silent」の影響もあり、聞こえない自分がもっと生きやすくなるためにはどうすればいいのかを考えるようになった。
ようやくです。
子供の頃に、恐らく父から遺伝しているよと言われ覚悟はしていたし、聞こえにくさを自覚するようになってからも、やっぱりね・・という思いしかなく、最初から静かに諦めて過ごしていた。
病院に行くこともなかった。
親戚に難聴者が何人もいるけれど、誰も治っていないし、治療もしていなかったから。
本家というのか、父の家系に初めて難聴をもたらしたのは、父の祖父だということはわかっていて、その人が入ってから子孫に難聴者が続くようになった。
その本家は代々医者の家。
なので、父の従兄弟の家系は未だに医者が続いている。
私のはとこもそうだし、難聴でも、みな医者になっている。
だから、難聴を理由にできないことを並べたり、障害を訴えて助けを求めるのは違うと思ってしまっていた。
聞こえるふり、何でもできるふりをすることに慣れてしまっていた。
だけど、難聴がどんどん進行し、さすがにもうつらい。
聞こえないものは聞こえないのだし、わからないものはわからない。
わかるように伝えてくれさえすれば理解できる。
そこを曖昧にしてしまうのは、あまりにつまらない。
とはいえ、私自身、長い期間、難聴をごまかして生きてきたので、どうすればいいのかよくわかっていないことも事実。
試行錯誤しながら、一つずつ確かめていくしかない。
そんなことを考えながら、娘たちへのクリスマスプレゼントを買いにジョーマローンへ。
予め手帳に来店目的を書いて行き、「耳が悪いので、書きながらでいいですか」と伝えた。
そこからふつうに会話し、香りをいくつかセレクトしてもらう。
店員さんは、細かい話はすらすらっと書いてくださる。
声でやりとりしながらも、予測しづらいことは書いてくださるので、とてもスムーズ。
会計を待つ間に、用意しておいたメモ用紙にお礼の言葉を書いて、帰り際に渡した。
『助けてくださってありがとうございました。安心して買物ができました。』
店員さんの笑顔が眩しかった。
また行きますね。
助けてくれてありがとう。
不平不満ではなく、感謝の思いを伝えることで、支えてくれる人を増やしていこう。
そう思う。
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