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【投機の流儀】景気は循環し、株価は景気循環に先行する

【今週号の目次】
(1)昨年10月以降の4か月半の概観
 当面の市況:1
 当面の市況:2
 当面の市況:3
(2)中間反騰の第二幕かと慌てることはない
(3)NT倍率が年初来の高水準
(4)「バレンタインデー縁起」
(5)株価構成の基本である企業業績について
(6)企業業績の外部要因、円高リスクと消費増税
(7)景気は循環し、株価は景気循環に先行する
(8)ふたたび「苦悩する日銀」
(8-2)三たび「苦悩する日銀」
(9)孤立するトランプと対決するフェロー下院議長、揺れるトランプ政権
(10)「壁」が招く米政府の混乱はGDP成長率にも悪影響
(11)2月末に予定される2回目の米朝首脳会談―防衛費分担金で割れる米韓の隙間は北朝鮮につけ入る隙を与える
(12)ふたたびBREXITについて考える
(13)北方領土のこと――先週号(13)の続き
(14)「過ちを正すに憚ることなかれ」の意味での前言撤回と「判断力欠如での二転三転」とは全く別物である
(15)米景気後退か踊り場か、中国景気はどうなるか
(16)野村證券の米株式市場上昇継続説
(17)「失われた20年」期間、弱気一貫して来た武者氏の「失われた20年の終わり(★註)
(18)不動産価格が転換点か
(19)環太平洋のTPP11と日欧EPAの前向きな姿勢
(20)学生時代のゼミの論客H氏との「安部総理への不信感」についての交信(2月11日)

(1)昨年10月以降の4か月半の概観

昨年10月2日の「大天井」から1000円の大台を2か月半で6回変えて2万4千円台から1万8千円台まで下がり、12月25日の「陰の極」から1,000円の大台を3回超えて21,000円台に2日間とどまったが、次には21,000円をあっさりを割り込んだ。世界景気・日米景気の先行きに懸念を持つところ消費関連ならば安全かとそこに集まった資金が先週は消費関連株の下落が目立った。
ほぼ一巡した第3四半期決算発表で業績の悪化が目立ったからでもある。所謂老年期相場は、夢よもう一度だから、ふるさと帰りを果たした銘柄の再登場であり、仕手株の乱舞であり(★註)、様々な様相を見せるから、最も利益のとりにくい期間であり、「しかも老後は長い」。筆者のようにはじめからこの老年期相場の爛熟相場の旨味を諦めてかかっている者は静かな心境で過ごせたが、闘志満々で元気な投資家にとっては最も難しいところであったろう。
(★註)長い老年期は乱を生む。長い江戸時代にも、赤穂浪士の主君の仇討ちを名目としての反体制の”義挙“、大塩平八郎の乱、由比正雪の乱、紀州徳川の謀反説、黒田藩の栗山大善の謀反、加賀騒動、伊達騒動等々。

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