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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2022年10月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】日本株投資に強気派が現れる(英フィナンシャルタイムズ)

日本株は中期的にボックス相場にはまり込んで、しばらくはそこから抜け出せそうもないが、ボックス相場は所詮臨時の姿であって、いずれは上か下へ大きく動くことになる。どちらに動くかが問題だ。ここで日本の株式相場は他の国々よりも低調だけれども力強い動きが出てきていることをほとんど見過ごされている、とする英フィナンシャルタイムズの記事がある。 ①日銀によるデフレ退治はその終わりが見えそうになり、インフレ傾向が始まった。 ②日本企業は潤沢な手元資金を持つに至った。 ③観光客収入が5兆円以上

【投機の流儀 セレクション】今、戻り売りの密集地帯

週明けは買い先行の上昇気味で始まろう。が、レンジ相場は抜けないと見る。 年初から累積売買高は2万6,500円から2万8,000円の間に集中していた。したがって、2万7,000円台になると戻り売りの密集地帯になり、そこに200日線が横たわる。9月以降だけ見ても2万7,000円~2万7,500円の累積出来高が最も多く、短期の個人投資家は2万6,000円台前半を買って2万7,500円に戻れば売るという感覚のようだ。米長期金利などが落ち着かない限り、2万8,000円は超えにくく、下が

【投機の流儀 セレクション】委縮しつつある日本

「世界の中の大国」として足りなかったのは政治力だったような気がする。経済交流が東西で遮断されていた冷戦時代、国際的な製造業の拠点は日本と西ドイツに集中した。その結果、日本と西ドイツは米国に次ぐ経済力や技術力を誇るようになった。ところが、今は世界第二位の経済・技術の大国ではなく、中国・韓国を含めてアジアのいくつかの国は日本と同格か日本以上の力を付けた。日本が謳歌してきた米国一極による世界秩序の安定は揺らぎ、強い円も失いつつある。日本の対外政策の前提となった技術立国はもはや存在し

【投機の流儀 セレクション】世界の株式・債権の急落、半期ベースで過去最大、6300兆円失、世界GDPの半分が消えた

世界の株式債券の下落が日本株の時価総額の全部が吹っ飛んだ勘定になる。 金利の急上昇が景気後退につながるという懸念から9月末は株安が進んだ。 債券は、長期金利の象徴であるアメリカの10年債利回りが9月末に4%を突破した。2010年以来10年ぶりのことである。 世界の債権残高は6ヶ月単位で言えば1990年以降で最大の減少となった ドイツ銀行では世界の債券市場は第二大戦直後の1946年以来76年ぶりの下落だと指摘している。 イングランド銀行は国債の買い支えに動かざるを得なくなったし

【投機の流儀 セレクション】日本企業から「老害」はなくならない

定年延長で会社に居座っている「老人」は自分の存在が若手社員たちの迷惑にならないように静かにしているつもりかもしれないが、存在すること自体が若手社員の妨げになっていることを意外に自覚していない。若手社員が会社の先輩としてその老人に一応の相談をするという形式をとるのが日本の風俗である。一応形式的に相談の形式をとるのであるが、それを全て「今からは君たちの出番だ。私の意見などは聞かないで君たちの思う通りにやってくれればよい」と応ずるぐらいの見識はあるのだろうが、その場でちょっとでも意