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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2022年6月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】「大国の衰亡論的な見方」から言えば日本は衰亡期に入っている

週刊東洋経済誌のオンラインに、円高への修正が日本を救う。円高へ誘導しても景気が悪くならない、という旨が述べられている。誰が何を云おうと自由だし一般人の場合は結果についての責任もないが、現実的に考えれば本稿は次のように考える。 話しは簡単にしよう。 昨年度の日本は輸入が燃料約17兆円、食料が約7.4兆円、合計24.4兆円で、 輸出が自動車14.2兆円、電機15.2兆円、鉄鋼3.8兆円、合計33.4兆円 であった(財務省の貿易統計)。 このうち24兆円の輸入が4割が値上がり、一

【投機の流儀 セレクション】資本市場に疎い岸田さんは、現象面を見て勉強せよ

日本の個人資産が海外株に「殺到している」。このカギカッコの言葉は日本経済新聞6月6日号の一般記事で用いられている文言である。投資信託を経由して、海外へ日本の個人資金が日本株への投資資金の300倍にのぼる8.3兆円になったという。資本効率で優れている海外資金を選択するためだ。岸田さんはそういうことを判っているのだろうか。世界経済は成長が続いているから長期的に積み立てるつもりだという、地味で真剣な個人投資家がたくさんいるということだ。 「貯蓄から投資へ」と口先だけで叫んでみても、

【投機の流儀 セレクション】現状の株式相場の三大問題

言わずと知れた、①FRBの利上げと量的引き締め(QT)、②ウクライナ戦線、③コロナ、ということになろう。これについて簡潔にまとめたい。 FRBの利上げと量的引き締め。これについては本稿6月5日号第1部(10)「米利上げと株式相場について考える」で考え方を略述したので本稿では割愛する。 ウクライナ問題について。これは「米国の軍産複合体による創出の面が強い。ウクライナ戦で巨大利益を得ているのは米国である。米国が意図的に誘発した戦争だと言える」これは植草一秀氏の見方である(スリーネ

【投機の流儀 セレクション】「悪い円安」論の誤り

5月29日号の本稿第1部(6)で「今の円安は本当に悪い円安なのか?」 ということを問題にした。 そして「果たして今の円安が輸出立国の日本にとってトクなのか?あるいは食料品の7割を輸入に頼りエネルギーのほとんどを輸入に頼る日本にとっては不利なのか?」 という問題を挙げ、それについての考えを少々述べた。 今回は結論から言うと円安は日本にとってはデメリットよりもメリットの方がはるかに大きいと断言したい。 筆者のパートナーの石原氏が5月25日の「動画」で「円安は本当に悪いこ となの