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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、… もっと読む
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2020年9月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】菅政権は大変な局面に直面している

ポスト安倍政権の宿命を背負う菅政権は大変な局面に直面している。国家の最高リーダーの第一の使命は国民の生命と財産を守ることだ。具体的に言えば国防と経済だ。国防は100%米国に依存する。ところが経済は米中がともに日本の輸出顧客の1位と2位だ。その米中が激しく対立している。どうするか。官房長官という全方位業務を7年8ヶ月もソツなくやり遂げた才人ではある。 かつて中国が経済二流国家であった時代に中国の指導者は「政冷経熱」と知恵深いスローガンを掲げた。そして現在の経済大国中国がある。

【投機の流儀 セレクション】米株に比べて日本株は…

米株式市場に比べて日本株はハイテク株の物色は別世界だった、つまり「蚊帳の 外」だった。循環物色で物色内容が変われば日本株は出遅れているので海外投資家の注目を集める可能性はある。まして、海外投資家はアベノミクス始まって以来壮年期相場の天井まで20兆円買い越したが、それを全部売ってしまってまだ5兆円の売りこしになっている。もう売る分はない。 米国の長期金利(10年国債が基準となる)が1%を大きく下回る低金利が続いている。したがって、債券市場から株式市場に資金が流れ込む動きが出るで

【投機の流儀 セレクション】グロース株だけが迎えた青春期相場の行方

アベノミクス大相場は本稿で言う「壮年期相場」の2万900円(2015年夏)までに国内投資家は旨いところは「概ね鍋に入れた」し、外国人投資家は20兆円を買い越した。そこから後は本稿で言う「老年期相場」(2018年10月2日、2万4,270円)までの「夢よ、もう一度」の「老いらくの恋」があり、そこから1年数ヶ月は大型の中間反騰を何度も為したが、遂に老年期相場の天井は、それに迫ったが遂に1円も抜けなかった。その間に外国人投資家は買い越した20兆円の内の殆どを売り越した。海外投資家は

【投機の流儀 セレクション】コロナ禍を契機に抜本的に考え直す問題――市場がそれに気が付いて自律的な動きをし始めるのを恐れる

80年代後半のレーガニズムとその同盟者とでも言うべきサッチャリズムとが米英同時に現れ、新自由主義と俗に言われていることが蔓延し、日本もそれに相当部分は倣った点がある。そして小泉政権の時の竹中金融庁長官はアメリカへ留学した時にすっかりその新自由主義に洗脳され、失われた13年間を日銀出身の木村剛とともに日本の金融政策を主導した。結果的には13年間続いた不良債権を強行突破で処理し、失われた13年の完結を見たが、その結果、医療や福祉などは軽視され、米中に比べれば格差は小さいけれども日