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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2019年11月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】異常金融緩和の副作用の申し子たる地銀56行の最終減益か赤字

上場地銀の76行のうち7割にあたる56行の最終減益が赤字である。リーマンショック後に支援を続けた中小企業の経営難が響いたという。 18年に巨額な赤字だったスルガ銀行が、株価としては先行復活する地銀株の目玉ではないかと筆者は述べたり書いたりしてきたし、自分でもスルガ銀行株を保有しているが、スルガ銀行株を300円台まで買い下がったが、不動産向け融資で不祥事があったスルガ銀行は昨年4月から9月に巨額の赤字に陥った。ということは、これ以上悪くならないという株価の先行性が示現される時期

【投機の流儀 セレクション】ファンドマネージャーの「買わざるリスク、持たざる恐怖」

<1>海外要因、<2>ファンダメンタル、<3>需給要因、この三つで上がった日本株に対するファンドマネージャーの「買わざるリスク、持たざる恐怖」 2019年という年は1月安く始まり、11月に年内最高値を付けた。年足で言えば今のところ長大陽線である。 この背景は、<1>海外要因=米中貿易問題の緩和、<2>ファンダメンタル=株価指標で割安、すなわちPERは世界市場と比べて割安、予想配当利回りは世界市場と比べて高い。<3>需給要因で言えば、海外投資家が日本株を買い越した。それは国

【投機の流儀 セレクション】来年アメリカ大統領選挙は日本にとって好都合な大統領が誕生することはあり得ない。だが、ヒラリー・クリントンガ出れば急変する

トランプが勝ってもウォーレンが勝っても同じことが言える。トランプはこの3年間、国際秩序を破壊してきた。まず、日米含めた膨大なGDPの量で中国を取り囲み、太平洋を持っていない中国に対する巨大な包囲網を構築するというオバマのTPP構想をトランプは就任早々破壊し、ついで米中貿易戦争を仕掛けた。それに対して中国は「(大航海時代より半世紀以上前に)6世紀前に俺たちがやったことだ」と16世紀前半の鄭和艦隊(ていわかんたい)が2万人を率いてインド洋・太平洋を7回航海してアフリカまで行った。

【投機の流儀 セレクション】日本は「豊か」か?

平成になって30年、実質GDPは16%増えているにも拘わらず、国民の可処分所得は下がり続けている。ではGDPの成長分はどこへ行ったのか? 70歳以上が総人口比22%になるという。70歳以上も働く場を拡大推進しようという意見は実際には「食っていけないから」である。世界の中で時給が下がってきたのは先進国では日本だけだ。バブルのお裾分けが少々残っていたから「豊か」に見えるが、実際にはそうではないと思う。ジム・ロジャース著「日本への警告」によれば、日本がジリ貧となる主因は少子高齢化で