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4月入学社会人大学院生のその後

ITベンダー勤務の企業内診断士、廣瀬達也です。

3月の投稿にて、4月から大学院に通うことをお知らせしました。

4月から住んでいる兵庫県も首都圏同様にどっぷりと緊急事態宣言。GW頃からオンライン講義メインとなりながらも、予定通り大学院生をやっています。久し振りの学生生活で感じている軽い驚き、新鮮な空気をこの場をかりて振り返り、活字化しておきたいと思います。
診断士活動とは毛色が異なりますが、企業内診断士としてこんな人もいる(ある意味「企業内」だからできる?)ということでお許しください。

■入学先は「兵庫県立大学 地域資源マネジメント研究科」

兵庫県立大学は平成16年に神戸商科大学、姫路工業大学、兵庫県立看護大学の県立3大学が統合し開学。北は日本海に面した兵庫県北部から南は淡路島まで県内十数カ所に施設を持っています。

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(この大学、大学院の中に中小企業診断士養成課程(@神戸)を持っていまして、関西の診断士界隈では「あ、養成課程のあるところですね?」とちょっとだけ有名)

「地域資源マネジメント研究科」は兵庫県北部の豊岡市(城崎温泉のある街)の「兵庫県立コウノトリの郷公園」の中にあります。
コウノトリの野生復帰(エコ)や「山陰海岸ジオパーク」の展開(ジオ)を始めとし、それら地域資源と人間の営みの深いかかわり(ソシオ)を研究の中心としています。

今年度の前期博士課程新入生は8名。さらに、僕と同じ研究室の新入生は僕1人。ということで、M1(修士1年)のゼミは教授とマンツーマン。そして、(M1が1名だからなのか)そのままM2先輩方のゼミにも参加させていただいているとう学びの場としてなかなか贅沢な?環境。

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■教授陣の自己紹介に軽い衝撃

4月に開催された入学オリエンテーションでは教授陣の自己紹介が軽く衝撃でした。
「私の専攻は鳥です」(鳥類学専攻。特に大型の鳥類が対象とのことだった。コウノトリの郷にあるこの大学にはピッタリではある。が、いきなりの「鳥です!」は面食らった)
「私の専攻は地球惑星学です」(なんだかロマンを感じさせる…。つまりは、鉱山とか地質を研究されているらしかった)
「専攻は行動生態学です」(これは面白そうではある。以前はアホウドリを中心に研究してたとか。こちらも鳥系…)

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さすが、環境とか生態学領域が主流の研究科…、文系学部卒の僕には新鮮でした。

■専攻は「地域資源と人間の営みの深いかかわり」を研究するソシオ領域

学部卒業してストレート?でこの研究科に入学している人(つまり若い人)が多いエコ、ジオ領域がなんとなく研究科の主流、その中で僕所属しているソシオ領域はなんとなく非主流です。そしてこのソシオ領域は社会人学生が多いです。

「とある地域(つまりは故郷ですが)に残っている舞踊と地域社会との関係性」が現時点での僕の研究対象です。そして、今のところのM1ゼミでは、教授から紹介された先行研究者の講演録、論文などを読み込み、それらの内容について教授とディスカッション。ディスカッションの合間に当該研究者について教授からの補足説明(どういう背景の人で、何をねらって研究しているのか等)、社会学的・民俗学的な分析視点のレクチャーを受ける…という感じ。

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自身の問題意識は何か、地域の人びとはどのように感じているのか、というフレームをシッカリ立てることが大切。そして、現場調査に入ると大概の場合はそのフレームは「壊される」。この「壊される」ことが大切です。現場から壊された自分のフレームを鍛えて立て直すのです。。。

などという教授からのコメントは、「で、今考えられる解決策はなに?」な思考に走りがちなビジネスパーソンな立ち位置とは異なる視点。とても新鮮です。

つい先日、ゼミで読んだ先行研究論文で取り上げられていた「過疎により維持が困難になっている伝統舞踊を持っていた とある地区 の決断」が僕にとって鮮烈(そ、そっちに行くのか…的な)で論文にググっと引きこまれました。ディスカッション時についつい力入っていたせいか、教授から「この論文はひろせさんの研究にかなり役立つはずです。コロナ落ち着いたら参考のためにひろせさん自身でこの地域にも調査行ってはどうですか?」と言われ、「そうか調べたければ調査に行けばいいのか」と当たり前なことながら、軽く興奮しました(早く落ち着いた日常が戻って欲しい)。

■そして、入学から2カ月

もう既に十分いい歳になってきているので「本当は大学院って行ってみたかったんだけどなぁ」と後で思うことはイヤ。という思いから踏ん切り付けて入学し、今のところは「入学してよかった」と感じている日々です。

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(上記は僕が捨てられずに保有し続けている杉村太郎著「アツイ コトバ」で取り上げられているフレーズの1つ)

なにか漠然と興味が湧きそうなこと、気になっていること…。後々で「やっておけばなぁ」とならないように動いてみる。夏に向けてまず一歩を踏みだしてみるのもよろしいかと。

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