見出し画像

世界史でわかる「いろんなものの起源」②~クロワッサン

前回はこちら。

 三日月型のパンであるクロワッサンの起源には、史実ではありませんが次のような伝承があります。

 1683年、オスマン帝国は神聖ローマ帝国の首都ウィーンを包囲し、陥落寸前まで追い込みました。しかし、東欧諸国の連合軍がオスマン軍を撃破し、ウィーンは陥落を免れました(第2次ウィーン包囲)。

 この時、ウィーンの市民が戦勝記念として三日月型のパンを焼いたのが、クロワッサンの始まりだというのです。三日月はイスラーム教で神聖視されたシンボルで、オスマン帝国の国旗にも使われていました。


 ウィーン包囲については、こんな話も伝わっています。敗走したオスマン軍が置いていった荷物の中に、見慣れない豆が入っていました。これが、ヨーロッパ人がコーヒーを知ったきっかけだといいます。この話の真偽は不明ですが、アフリカ原産のコーヒーが、近世になってオスマン帝国を経由してヨーロッパに伝わったのは確かなようです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?