EVA(ヱヴァンゲリヲン)と「自立」

 今度のオンラインセミナーのテーマが「自立」。BLOGにも書いたけれど、なかなかに考えることがたくさんある。
 自分の頭の思考回路的にぶわーと拡げて、最終の落としどころやまとめをつくっていき、アウトカムも決め、アウトプットラインを決めている。今回も同じように回路をまわしているとどうにも引っかかってきたのが「ヱヴァンゲリヲン。
 アニメ世代で育った自分も実は「ヱヴァンゲリヲン」は世代的に外れている。世間的に流行っているときには、いったんアニメが興味からはずれていた。ガイドヘルプの仕事で映画の同行があって、一緒に新劇場版を見に行くことになったときに、これは予習しないとと、一気に観て学習した次第。。
 この作品はいろいろ言われていたので、なんとなくは気になっていたけれどの謎がようやく解けた感じ。
 で、自立を考えていると頭の中に「ヱヴァンゲリヲン」が思い浮かんだ。というと、いわゆる「親からの自立」精神的・心理的自立を思い浮かべる人がいるかもしれないが、実はそうではなく「汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン」のマシン?兵器としての「自立」性。つまりは、自立可動性がひっかかった。
 アニメ論みたいになるが、いわゆるロボットアニメを見続けてきた自分たちとしては、機体(EVAは人造人間といわれてロボットじゃないから機体という言い方が適切かどうかはわからないけれど)の中に人(操縦者)が入り、操縦・同化(シンクロ)するという設定はともかく、「アンビリカルケーブル」から電力を補給して稼働するEVAはある意味衝撃的だった。そりゃ、冷静に考えたら、アトムにしてもガンダムにしてもマジンガーにしてもどうやって、内燃機関をあの体内にもっていてあれだけの自立稼働ができるの?って思いますよ。でもそれはやっちゃいけない話みたいな(その後にEVAもS2機関で半永久稼働能力を手に入れますが)。
 操縦者と機体のシンクロ率(同化率)というのも考えてみると示唆的。自立した人間同士の同化によって操縦ができるっていうのも「自立」や「共生」を考える題材になったりする。自立した「個体」同士が「共生」(寄生・片利共生)しあうことをして兵器が動く。それも「母親のいない14歳の子供」が人間が愛情を抱くときに使うとされるA10神経[2]を介した神経接続による、と。
 私たちが自立を考えるときに、強いられる自立と内発的にもとめていく自立。生物として生き延びるための自立、そして哲学から生まれてきた自律と他律。「ヱヴァンゲリヲン」を題材にさまざまな「自立」を考えられるよねとおもった次第。

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