ホラー映画

中学生のころ、ホラー映画の監督になりたいと思っていました。クローネンバーグやロメロ、サム・ライミらの影響ですね。「~洋画劇場」でもホラー映画をよく流していましたし。 

最近、日本のホラー映画も見るようになったんですよ。「リング」とか「呪怨」「テケテケ」とかね。面白いですね。時間つぶしになる(悪い意味じゃないですよ)。でも大きな不満があります。 

登場人物はなんで戦わないの? 

自分は高校生のころ、山に入ってイノシシと素手で決闘しようとしたことがあるんですよ。幸いなことに出くわしませんでしたが。ちょっと空手をやっていたし、リアルタイムではないものの大山倍達、梶原一騎の影響も受けましたしね。とはいえ細いし、身長もそれほど高くなかったから、一騎打ちになったらイノシシに殺されていたかもしれません。作戦は、とにかく右の突きで鼻を狙う。一撃必殺しかない、と決めていました。 

まあ、それはさておき、日本のホラー映画に戻りますと、リングの貞子や呪怨の伽椰子、トイレの花子さんもか、理不尽ですよね。直接、恨みのない人間まで殺しちゃうんですから。シリアルキラーやゾンビは怖いですよ。肉体のある連中は怖い。恨みだけじゃなく、とにかく殺したい、とにかく食べたいっていう習性はまだ納得できるんです。歴史的にみてもそういう人間いました。でも人間、元人間だから、戦おうと思えば戦える。タイマンやってやるぜ、とアドレナリンも分泌するかもしれない。やるかやられるかの勝負ですよ! 

だから貞子や伽椰子たちは卑怯ですよ。いきなり呪って殺そうとするんだから。で、自分は攻撃受けないんでしょ。もうね映画を見ていて腹が立つ。そもそも霊の存在は信じませんけど、もし出てきたら、たぶん怖いだろうし、逃げるかもしれません。それでも最終的には「かかってこいや!」という気持ちになりそうな気がします。

「死霊」の作者、埴谷雄高は「幽霊が出てきたら、叱ってやる。『なぜ、そこまで長生きしているのに、思想が発達しないんだ』と」(かなりうろ覚え。エッセイに書いたのか、テレビ番組でしゃべったのかも忘れているけど)。

キャーキャー叫んで逃げ惑うとシーンは東西問わずホラーでは欠かせないシーン、要素だって十分分かっていますよ、もちろん。理不尽さもホラーには欠かせません。でもね…。

「ゾンビランド」見たんですよ。ゾンビがあふれた世界でしたたかに生き抜く男女4人の話。ロードムービー、青春映画の感もあります。見終わった後、泣きましたよ。それこそ、この世界の片隅で力=暴力を頼りに、生き抜こうとする人たちに。爽快でした。 

まあ、Jホラーでしたっけ、ゾンビやシリアルキラーものとジャンルはまったく違うって言われればそれまでですけどね。つまり呪い殺される、しかも見ず知らずの霊に、というのが納得できませんだけです。いいですよ。殺されても。しかし、もし向こうの世界があるなら、そこでリベンジマッチしましょうよ。同じ土俵に立ったら、こっちだってあらゆる手段を使って、死ぬ物狂いで(もう死んでいるけど)で叩きのめしてやりますよ。 

あっ、ちなみは自分はすぐ切れるような人間じゃないですからね。のんきに俳句作っているサラリーマンですからね。自分からフィジカルな攻撃なんてしません。防御にまわっても、だめだろうな~。というわけで「呪怨」シリーズ、レンタルしてきますわ。

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