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ポッドキャストができるまで【ロケ編】

国内最大の歓楽街、新宿・歌舞伎町。番組として、初めて野外ロケを行いました。普段は都内の会議室を転々としながら収録していますが、録音機器の小型化・高性能化も手伝い、思っていたより簡単でした。良好なエピソードに仕上がったのでノウハウを共有します。


場所は「トー横」、機材はミニマムで

収録現場はゴジラビルの愛称で知られる「新宿東宝ビル」や今年4月にオープンした「東急歌舞伎町タワー」に近い、通称「トー横」と呼ばれるエリアです。

レコーダーはいつもの「ZOOM F3」。手のひらサイズのコンパクトな筐体で、単三電池2個で動作するのもロケ向きです。

マイクもおなじみ「SHURE SM58」。風の音が入らないように、スポンジの風防を取り付けました。バックパックに機材を入れ、そこからケーブルをシュルっと伸ばし、手持ちマイクで収録しました。

日曜昼の歌舞伎町で

セントラルロードから東宝ビル側へ

5月最後の日曜正午。天気も良く、トー横周辺は多くの人が行き交い、外国人観光客の姿も目立ちました。「迷惑にならないように」と心配していましたが、マイクを持って喋っている私たちに、誰も関心を示しません。ゴジラや野外広告にスマホを向け、一心不乱に写真を撮っていました。

歌舞伎町エリアに公共ベンチは見当たりませんでした。トー横周辺も同様です。ですので、ほぼ「立ち話」です。ただ、コンパクトな収録機器のおかげで悪目立ちせず、負担もありませんでした。

外ロケでも音質は問題なし

収録時はビル風が強く、音源への影響を心配しました。多少の風の音は入りましたが、ストレスになるレベルではありませんでした。ZOOM F3の設定は32bit floatです。雑踏などの環境音も程よく、いつもの編集作業で対応可能な範囲でした。普段は番組全体にBGMをかけていますが、今回はロケの臨場感を出すため、オープニング、エンディング以外のBGMは使っていません。

収録に向けての準備

歌舞伎町一番街のトー横周辺

収録に向けて、ニュースや書籍、行政データなどで歌舞伎町の下調べをしました。歌舞伎町周辺を歩いて簡単なロケハンもしました。これは収録可能な場所を事前に確認するためでもありました。

しかし、わざわざロケをしているわけです。収録では目の前で起きている光景や現象にできるだけ水を向けるように意識しました。行き交う人たちのファッション、賑やかな広告トラック、そして巨大な二つの商業ビルなど、私たちがリアルタイムで体験している歌舞伎町をリスナーと共有したいと思っていました。

4月にオープンした東急歌舞伎町タワー

法律やルールは事前にチェックして

歌舞伎町ではTikTokなどの動画を撮影している若者を目にします。プライベートな撮影は珍しくないエリアで、私たちもトラブルなく収録できました。ただ、時間帯によってはやはり注意を払うべきエリアでしょう。

アラフォーの私たちにとって、歌舞伎町は椎名林檎の『歌舞伎町の女王』やSEGAの『龍が如く』シリーズなど、エンタメメディアによって形成されたイメージが先行します。

新宿東宝ビル前のネオンサイン

今回、歌舞伎町に飛び込んで収録したことで、こういったイメージは少し溶解し、能動的に街を知ろうと思うきっかけになりました。

映画やゲームなどのメディアコンテンツを肴に語り合うポッドキャスト番組は数多あります。しかしながら、今回のようなリアルな体験を通じて語る言葉には「強さ」があります。

今後も折を見て都内でロケをしてみたいと思っています。その際は法律やルールを事前に調べ、身の安全を確保することをお忘れなく。

トトトトトーキョーの紹介

ポッドキャスト「トトトトトーキョー 東京初心者にささげるラジオ」は毎週月曜に配信しています。今回、ロケの楽しさを伝えましたが、こちらの配信は想定していたより多くの方に聴いてもらえました。

お読みいただきありがとうございました。noteでは収録や編集など、ポッドキャスト制作のノウハウを共有しています。ポッドキャストは楽しく収録、配信することが一番だと思っています。収録や編集はあくまでその「お手伝い」です。こちらで私たちの番組に興味を持っていただいた方は、番組をお聴きいただけると嬉しいです。

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