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【実践】今日からデキる伝え方 ④

トトロのとなりです。
定期的に皆さんが明日から使える情報、雑学をご提供しております。

シリーズでお届けしているコミュニケーションのヒミツ。
第四段は "具体的に結論から" です。
前回の記事を読んでいない方は、こちらも是非読んでみて下さい。

1. 句点で区切って結論から

長くダラダラ話す人の話は伝わりません。
煙たがられたり、「それでお前は何が言いたいの?」というように相手に思わせてしまいます。

例えば、上司から「あの問題解決したか?」と聞かれた時に、

「その件なんですけど、先方から今連絡を待っているところで、こっちからもスタッフを何名か派遣してるんですけど、なにぶんまだ連絡がなくて・・後そうそうあの納期の件もあるじゃないですか、今のところ、ちょっと人手が足りませんので、私の方でも何とかしまして・・・」

というような喋り方をする人がいます。
これを見ていただくと、「丸」つまり「句点」が打たれてないのが分かると思います。

句点をしっかりと打って、区切っていくということが、伝える上では非常に大事です。

例えば、「あの問題解決したのか?」と上司に聞かれたのであれば、
「まだ未解決です。」と1回丸をしっかりと打つ。
そして「先方からの連絡待ちです。」と丸を打つ。

という具合にダラダラと脈絡なく話すのではなくて、しっかりと一文一文を短く切って、なおかつ重要な結論からしっかりと伝えていくということが重要になります。

だらだらと丸を打たずに話をしてくと、相手の脳の情報処理能力を鈍らせてしまいます。

なぜかと言うと、こちらが一方的に、どんどんどんどん情報を相手の脳に増やしてるからです。

そこで、丸を打ってあげることによって、相手は一度その情報処理を終えて、次の話を聞くキャパシティができます。

ですので、情報処理しやすくしてあげるという意味において、しっかりと短く、なおかつ結論からしっかりと伝えていくということを心がけると良いと思います。

できる人と話をしていると、だらだら話をしている人がまずいません。
そして、だらだら話をする人は、例えば結果が出ていない人であったりするケースが多いです。

仕事の場だけでなく、学生であれ、お年寄りであれ、話が明確・明瞭・簡潔であることはできる人の特徴、共通点として挙げられると思います。

2. 情報の編集力

だらだら話をしないためには、情報の優先順位をしっかりとつけることが大事です。

自分は今この話の中で最も何を伝えなくてはいけないのか?一番最初に伝えなくてはいけないのか?このような優先順位がしっかりと見えていることが重要です。

そのためには、私たち一人ひとりが、情報の編集力というものをしっかりと磨いていかなくてはいけないと思います。

伝え方というのは、単に伝えるということだけではなくて、頭の中で何が一番大事なのかということをグループ分けした上で掴み取って、それを選んで伝えるという作業も含んでいます。

これは情報の編集です。

これができるようになるために、普段からこのようなエクササイズをしてもいいと思っています。

例えば、「今日やらなくてはいけないことのうち、一番重要なことは何なんだろうか?」とベスト3を決めてみることです。

きっと、伝える時にも活きてくると思います。

たった30秒で上司に伝えなくてはいけないとき、この30秒を使うんだったら、何を一番先に伝えなくてはいけないのか?その次に何なのか、3つぐらい掻い摘まんで、それを30秒で伝えるということをしていける人は、きっとご自身の目的や夢を叶えていける人じゃないかな思います。

3. 具体的に伝える

伝える上では、具体的に伝えるということも大事になってきます。
世の中には抽象的で曖昧な伝え方する人が非常に多いという印象を受けます。

例えば、仕事をしてる中でお客様に「少し費用がかかります」と言ったとします。「少し費用がかかる」ってどれぐらいなんでしょうか?

これでは相手に伝わっていません。

「少し費用がかかるのかぁ。じゃあ、もしかしたら3万円ぐらいかかるのかなあ」と話を進めていくと、最後に「では、費用は30万円になります」と言われ、「え?30万円ですか、さっき少し費用がかかりますって言ったじゃないですか」「いやいや30万円でも随分安い方ですよ」といったやりとりがなされてしまいます。

これでは埒が明きません。

受け取ったこちら側は、だいたい3万円ぐらいで、それでも高いかなと思ってるし、相手は30万円でも安いかなと思ってるわけですので、そういう二人の関係性の中で、「少し費用がかかります」という言葉を使ってしまうというのは少し罪深い話じゃないかなと、私は思います。

せめて、「おおよそ30万円かかります」という伝え方をしてあげることによって、相手は「あ、そうか、そんなに高いんだ」とそのときは高いとは思うかもしれませんが、理解はしてくれるわけです。

他にも「あそこに行くには、最寄り駅からそこそこ歩きますよ」という言い方をする人と、「あのKSビルに行きたいのであれば、最寄りの調布駅から15分ほど歩きますよ」ていう人、この違いは大きいです。

ビルの名前を具体的に言う。駅の名前をちゃんと言う。何分歩くかを数字で言う。このようなことをしています。

他にも「コピーを多めによろしくお願いします」という人と、「コピーを22部よろしくお願いします」という人、これは全く違います。

「多めに」と言われてもわかりません。

そこをちゃんと22部と言ってあげられる人は、伝え上手な人だと思います。

結局、伝え上手な人は相手のことを考えられる人です。

相手に対する配慮がある人、相手が何を望んでいるかを気にかけている人、相手の仕事がしやすいように意識できている人です。
そうすると伝え方にも工夫が生まれてくるということなんだと思います。

他にも、クリエイティブ系の仕事をしている人で「かっこいいデザインでお願いします」という言い方をされる方がいらっしゃいます。

「かっこいい」で伝わるでしょうか?相手はきっと「かっこいいって何ですか」と聞いてきます。

カラフルでポップで華やかなものをかっこいいと思う人もいれば、白黒基調のシックでモダンなものをかっこいいと思う人もいます。

かっこよさは千差万別で、基準というのは全くないので、そこをいかに具体的に伝えていけるかが、特に仕事の場では求められると思います。

他にも、仕事でよく耳にする言葉で「なるべく早めにお願いします」という言葉がありますが、これも非常に危うい言葉です。

「なるべく早めに」って何時まででしょうか?
今日のお昼までなのか、明日までなのか、1週間以内なのか、3週間以内なのか、これによって全く動く行動が変わってきます。

こういう一つ一つをしっかりと押さえて「遅くとも今日の夕方5時までにはお願いします」と伝えられるかどうかは、社会人としての能力の差に変換されて来るのかなと思います。

4. メールの件名も端的に示す

メールの件名についても触れたいと思います。
例えば、「お疲れ様です」とだけ書いてあったり、「山本です」とだけ書いてあったり、「おはようございます」とだけ書いてあったり、「至急のご連絡です」とだけ書いてあったり、「ご迷惑をおかけしております」とだけ書いてあったり、「配送の件」とだけ書いてあったり、こういったメールの件名を書く人はやはり伝え上手とは言えません。伝え下手です。

最悪の場合、これは迷惑メールだと思われてしまう可能性もあります。
「なんかよくわからないメールが来たから、後回しにしよう」というように相手に思われてしまうかもしれません。

メールの件名というのは、そのメールの本文に書かれている内容を端的に示したもの、かつ具体的にしっかりと伝えたものであるべきです。

例えば、「明日17日の発表会の詳細確認」と書いたり、「○○カタログの訂正の件」と書いたり、「○○システムの不具合の件」と書いたり、「東京都アシスト事業企画 プレゼン概要」と書いた件名は具体的です。

中に何が書いてあるかが一目瞭然です。
さらに、後から見たときに「このメールはこういうことが書いてあったな」と思い返すこともできると思います。メール検索でも引っかかりやすくなります。

是非、どういう件名をつけたら相手がストレスなく、そのメールを受け取れるかなということも考えながら、メールの件名つけていただきたいと思います。

5. 専門用語には注意

専門用語やビジネス用語をよく使われる方はその濫用に注意する必要があります。

お医者さんでも、すごく専門的な用語が多いので、それを患者さんに言うと患者さんがキョトンとしながら耳を傾けなければいけないことが起きます。

それと同じように、私たちも普段使い慣れてるからといって、一般のまだ何も知らないお客様に専門用語を使ってしまうと、キョトンとされてしまう可能性があります。

例えば、「弊社ではSEO対策を行っています」と伝えた時に相手がSEOというものを完全にわかっているという自信があれば、これでいいと思いますが、もしかしたらわかっていない可能性もあります。
その時には「SEO対策というのは、検索エンジン最適化対策のことです」と伝えられるかどうか、これが伝え上手か、伝え下手かの違いだと思います。

さらには、それを言ってもまだキョトンとしてる人に対して「SEOというのは検索エンジンを使って誰かが検索をした際に、そのWebサイトが上位に表示されるように、工夫を凝らすことです」
というように、そこまで伝えてあげられる人はかなりの伝え上手だと思います。

これは伝え方の前提でもありますが、伝える側の当たり前と、受け取り側の当たり前は違うということです。

価値観も違えば、持っている情報量も違い、生きてきた環境も違う、いろんな境遇が違う、そういった中で想いや情報を伝えることは非常に難しいことです。

しっかりと工夫を凝らして、言葉を常に具体的に使うことを意識してみてください。

特に固有名詞と数字で表せるものはどんどん使うのがいいと思います。

6. オススメの接続詞「例えば」

もう一つ、伝え上手な方がよく使ってる接続詞があるのでご紹介します。

それは、「例えば」という言葉です。

「例えば」の後に続く言葉は何なんでしょうか?それは具体例です。「例えば」を使って具体例を提示できる人は伝え上手だと思います。

例えば、「この薬は効きます」というだけではなかなか伝わりませんが、「糖尿病の方」や「血圧が高い方」などの具体例をいくつか挙げることによって「あーなるほど、そういうものに使えるんだね」というように、相手が想ってくれやすいと思います。

他にも、例えば「売り上げアップのために改善が必要です」というように語るコンサルタントがいるとします。
これだけではやはり伝わらないです。
「そうですか」という感じで終わってしまいます。

そうではなくて、「例えば、レジの前の陳列棚をまず変更して、こんな風にします。あと商品ラインアップも今ちょっと流行からズレているので、こういうものや、こういうものも入れるように出来ればいいんじゃないでしょうか。それとちょっとスタッフのシフトの調整がうまくいっていないようですので、そういったことも、見直していきましょう。」

ということまで伝えたら、ようやく伝わるわけです。

「なるほど売上アップのための改善って、そういうことをすればいいのね」となります。

これを使いこなすためにも、「例えば」を口癖にする、そんな気持ちで少し生活してみてはいかがでしょうか。

例えば例えばと常に言っていきます。
「お腹がすいた、例えばこれこれを食べたい」と言ってみるとか、
「海外にいつか行ってみたいなあ、例えばどこそこの国と、どこの国」というように、具体例を挙げていくというように、ゲーム感覚でどんどん具体的な例を示していくということをしていくと、
いざ伝える時に、きっと良い例えが出せるようになっていくんじゃないかなという風に思います。

7. おわりに

いかがだってしょうか?コミュニケーションのヒミツを知るか知らないかで、これからの人生が大きく変わってくると思います。

これから、シリーズでコミュニケーションのヒミツを書いていこうと思いますので、ぜひ皆さんも実践してみて下さい。

最後に今回のコミュニケーションのヒミツから得た学びを一言でいうと

例え話で伝え上手

みなさん、今日も良い一日を。

定期的に皆さんが明日から使える情報、雑学をご提供しております。気に入りましたら、サポートよろしくお願いいたします。