見出し画像

#21 日本の食とオノマトペ

今回は「オノマトペ」について書いてみようと思います。「オノマトペ」とは、自然界の音・声、物事の状態や動きなどを音(おん)で象徴的に表した語、音象徴語です。擬音語・擬声語・擬態語などのことを指します。

動物の鳴き声であるワンワンやニャーニャー、コケコッコーはもちろん、ドキドキ、ガンガン、ビュンビュン、バリバリなど挙げればキリがありません。


この「オノマトペ」は欧米などに比べると日本は大変多いと言われています。その理由は、日本語の音節が多言語よりも極めて少ないからという説や、元々日本は「オノマトペ」と言われる擬音語、擬態語が名詞や動詞、形容詞などの形成に深く関わってきたからというように諸説あるようです。

ただでさえ多い日本語の「オノマトペ」ですが、その中でも食に関する「オノマトペ」は特に世界の中でも多く、その数は美食の国フランスの倍もあるとのこと。

日本のオノマトペは複合感覚表現が多い


中でも調べているうちに分かって面白いなと思ったのは、人間の五感のうち複数の感覚、複合感覚表現が多いということでした。アツアツといえばそれは温度のことで触覚の話ですし、グツグツといえばそれは音のことで聴覚の話です。

では、シャキシャキやサクサク、ツルツルはどうでしょうか。シャキシャキはレタスなどに良く使われますが、歯ざわり(触覚)と咀嚼音(聴覚)の二つの感覚をその響きから感じ取ることができます。サクサクも同じです。ツルツルは、そばやうどんに使われますが、見た目(視覚)、喉越し(触覚)、啜り音(聴覚)と3つの感覚を表しています。

そしてこの複数の感覚を感じ取れる「オノマトペ」の方が、いわゆる販促コピー、ワードに多く使われているようです。刺激する感覚が複数なので、よりユーザーにアピールできているのかもしれません。食品の販促に関しては特に「オノマトペ」について意識して考えていきたいです。

もしサポートしていただけたら嬉しいです!