#60 伊藤若冲展に行ってきました
今回はコラムというよりは日記みたいな感じでお送りします。さて、先週末に福島県立美術館で開催中の伊藤若冲展へ行って来ました。
今回展示された作品の数は約100点!その多さもさることながら、バラエティに富んだ作品群に圧倒されました。還暦を迎えてからの作品も多く、80代に描いた作品もちらほら。その晩年まで衰えない創作意欲は見習わなければなりません。しかも一度京都大火によって、アトリエと作品が灰になってしまったこともあるとか。
お馴染みの雄鶏の絵も素晴らしいのですが、象や鯨やテナガザルなんかも愛らしく素敵な絵でした。伝聞から想像して描いたと思われる巨大な象は、対極の鯨と向き合いそこだけでもファンタジーが感じられました。また、ちょくちょく鶏と一緒に登場するヒヨコの絵は、現在のゆるキャラにも通じる「ゆるさ」と「愛らしさ」を持っていました。モチーフの選び方、描き方にとても柔軟さを感じることができ、途中で「本当にそれほどまでに昔の人が描いた絵なのか?」と疑問が生じるほどでした。
写真がまだない時代。これほどまで詳細な描写をするには、余程の観察をしなければ描けないはずです。鶏の羽根一枚一枚、足の節一つ一つ丁寧に描かれていて、そのインプット力(観察眼&記憶力)とアウトプット力(表現力&画力)に脱帽でした。
若冲展が開催されていた福島県立美術館は、写真にもあるとおり、とにかく敷地が広い美術館でした。若冲展以外の常設展も見ごたえがありました。特に今回始めて知った福島県の画家橋本章氏の絵は印象に残りました。
伊藤若冲展は5月6日まで開催されています。特に連休中は大変込み合うと思います。車で行かれる方は福島駅周辺の駐車場を利用して電車(福島交通飯坂線)で行くことをオススメします。歩いても福島駅から20~30分くらいで行けるので散策しながら行くのもオススメです。途中見つけた甘食パン屋さんに寄って甘食ソフトクリームをいただきましたが美味しかったですよ。
追記:今回のイラストは、伊藤若冲の代表作でもある『虎図』の虎をニャポ太にしてみました。私も同じ伊藤姓なので、落款も若冲っぽく創作してみました。
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