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2021年3月の記事一覧
雨晴海岸の宵 節目のない十年目
2011年秋、雨上がりの雨晴海岸の夕暮れ。
車が一台も停まっていない海岸駐車場は、太陽の照り返しを受けて輝いていた。
日本人にしては脚が不調和に長い本庄さんの背を追いながら、私は寿司屋に向かって足早に歩いていた。本庄さんは時々、そのゴルフ焼けした顔にて振り返り、私が付いてきていることを確認していた。
その寿司屋は、注意しながら探さないと民家と間違えるような外見の建物であった。
2011年秋、雨上がりの雨晴海岸の夕暮れ。
車が一台も停まっていない海岸駐車場は、太陽の照り返しを受けて輝いていた。
日本人にしては脚が不調和に長い本庄さんの背を追いながら、私は寿司屋に向かって足早に歩いていた。本庄さんは時々、そのゴルフ焼けした顔にて振り返り、私が付いてきていることを確認していた。
その寿司屋は、注意しながら探さないと民家と間違えるような外見の建物であった。