2020年10月13日

2020年10月13日 17:57

映画の未来はどうなるのでしょうか。

本日、ウォルト・ディズニー・カンパニーが、Disney+に熱を注いでいくことを発表していました。その熱量は、映画やテレビと同じようにと述べていますが、すなわち、放映媒体は関係なく、Disney+が潤っていくってことだと思っています。

世間には、「ディズニー映画は必ず映画観で観る」という方が多いような気がしています。それ故に、「ムーラン」「ソウルフル・ワールド」のDisney+限定配信は衝撃的で、抵抗のあることでしょう。しかし一方で、子供がいるから劇場で観れない、という方は、それ以上にいるような気がしています。

また日本はまだ良い方のようで、海外の劇場はデンジャーゾーンと化しており、劇場に足を運ぶのはリスクを背負っていくようなもののようです。それを証明するかのように、「TENET」は映画業界の救世主とはなれず赤字のようです。グランドシネマサンシャインが、週末は全席開放して、「金に目がくらんだか！？」とディスってしまいましたが、それでも安全に劇場鑑賞をできる日本の現状はすごいことなんですね。

コロナの影響で映画観の集客が見込めないのであれば、異なる方法で安定した収益がある方が、より良いコンテンツ作りができるはず。そこで、劇場公開を取りやめ、NetflixやAmazonPrimeに対し、まだまだ高評価なオリジナルコンテンツが揃っていないDisney+としては、どんどんDisney+で配信していくことは企業としては正しい選択かもしれません。

また、FOXの買収は予期せぬ大きな効果をもたらしそうな予感がします。Netflixなどでヒットしているオリジナル作品は、Disneyより20世紀スタジオが作る方が得意ですね。そして20世紀スタジオは、今も昔も上質なヒット作品をたくさん抱えています。これがDisney+をより充実させる鍵のようにも思えます。

ディズニーは、劇場やソフトといった従来フォーマットから脱却し、Disney+をプラットフォームとして、様々なフォーマットで展開する手法を取ろうとしているのかもしれません。

劇場から「ムーラン」「ソウルフル・ワールド」を取り上げ、コロナの打撃を受けている劇場にとっては宣戦布告と捉えられることでしょう。もう劇場は窮地に追いやられています。

制作会社・配給会社も大打撃です。予定していた作品が公開できず、制作できず、収入が得られないのに、追加コストばかりが発生しています。

そんな彼に対し、このDisney+プラットフォームは、そのうち飴を差し出すような気がしています。契約してくれたら、ウチで配信してあげるよとか。契約してくれたら、ウチの作品、好きに上映していいよとか。

これは少し、AppStoreやMade In Appleのやり方に似ているような気がします。制作会社・配給会社はアプリ開発者、映画館はアクセサリ開発者といったところでしょうか。

FOXの買収は始まりに過ぎず、次はパラマウントか、ソニーか、ユニバーサルか、まさかのワーナーか。買収という形式でなくとも、Disney+へ配給することはあるかもしれませんね。

果たして、映画の未来は明るいのでしょうか？

Disney+は、これまでのように、これまで以上に、映画を生かし続けてくれることでしょう。しかし厳しいコンプライアンスが、果たして映画が大事にしてきた文化を壊さないかが心配です。すべての映画がディズニー色に染まったとき、それでも映画が好きかと問われたら、快くうなずくことが難しいような気がしています。

ちなみに僕は、コロナ下になってから、ネックスピーカーと4Kテレビを買ってよかったと思っています。配信化する映画たちに対し、できるだけ良い環境で観てあげたいですね。特に、サラウンド、映画音響は大切です。

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