Iceland Airwaves 18 / エアウェイブス開催期間編
2018年のエアウェイブスが終わりました。
昨年と比べると規模が縮小した印象ですが、もしかしたらこれが通常通りなのかも?
20周年で原点に帰っただけなのかもしれないと勝手に解釈しています。
今年もほぼ初見で見たアーティストばかりでしたが、すごく楽しめました。まぁ個人的な感想はとりあえず置いておいて、エアウェイブスの開催期間中の様子を書いていきたいと思います。
追記:創設者のMagnus Stephensenがポッドキャストで実際に原点に帰ったと言っていましたね。
開催場所
2018年のエアウェイブスは木曜日から土曜日まで(オフヴェニューは月曜から日曜日までどこかでやっていました)。開催場所はレイキャビークのメインストリート(ロイガーベーグル通り)からチョルトニン湖の北側を中心にダウンタウンと呼ばれる地域に集中しています。
AppのMapを見てもらうとわかる通り、開催場所は基本的には集中しています。(赤のポイントがライブ会場です)
ライブ会場はオフィシャルとそうでないオフヴェニューに分かれており、リストバンドが必要なのはオフィシャルのみで、オフヴェニューは無料で入れます。たまたまこの期間にアイスランドに遊びに行った方はチケットなしでもエアウェイブスを楽しむことができますね。各ヴェニューの数はざっとこんな感じです。
オフィシャルヴェニュー:13箇所
オフヴェニュー:毎日10箇所以上(日によって変わります)
スケジュールは、オフヴェニューがお昼頃から始まり、大体オフィシャルの会場が開く19:00くらいまで行われています。そこからはオフィシャルの方にバトンタッチして夜中過ぎまで行われます。
演奏時間は、オフヴェニューでは基本的に30分から40分ほどの短さで行われ、オフィシャルでも長くて1時間程のライブ時間でした。30分は短いですが、僕みたいな知らないバンドをちょろっと見たい人にとってはちょうどいい時間です。
また、地元アイスランドのアーティストはオフィシャルとオフヴェニューで複数回ライブをやってくれます。なので見たいアーティストと被ってしまった場合でもまた見るチャンスはあります。(基本セットは違うので、絶対見たいアーティストはオフィシャルで見ることをお勧めします。)
会場の様子
ではオフィシャル、オフヴェニューそれぞれの様子をいくつかご覧ください。
<オフィシャル>
Harpa (ハルパ)
港に面した場所にあるレイキャビークが誇る多目的コンサート会場ハルパ。設計したのはデンマーク人建築家で「光の巨匠」と呼ばれるヘニング・ラーセン。これは建築だけでも見てみる価値はあります。というか街を歩いていると自然と目に入りますね。エアウェイブスでもやはり目玉のメインアクトがスケジュールされています。ちなみに中はお土産屋さんやカフェがあったり、トイレも無料で使えるので海岸沿いを歩いて休憩するときなどにも立ち寄れますよ。
Reykjavik Art Museum (レイキャビークアートミュージアム)
元々ハプナルフースと呼ばれていたアートスペースですがわかりやすい名前に変わりました。おそらく最もキャパがあるハルパと同じか、それ以上入りそうです。どちらかというとポップシンガーやラッパーなどのヒップホップでワイワイ騒げる系が組まれる印象でした。
The National Theatre of Iceland (アイスランド国立劇場)
こちらアイスランドの国立劇場です。もちろん劇場なので着席での鑑賞になります。クラシック系だけではなく、結構激しめのバンドも組まれていました。ここもメインアクトがスケジューリングされる印象です。ただ下の写真を見ていただけるとわかる通りそれほど入る会場ではないです。なので人気アクトの場合は一杯で入れない可能性があります。僕はどうしてもオーラヴル・アルナルズを見たかったので2組前から入って席を陣取っていました。
Gamla Bio (ガムラビオ)
国立劇場のすぐそばにあるライブハウスです。ロイガーベーグル通りからもすぐで、本当に中心にあるのでいろんなところから行きやすい会場です。キャパはそれほど多くないので並ぶこともあります。ただ通常のスタンディングなので少し待てば入れると思います。
Fríkirkjan (フリーキルキャン)
世界中探しても教会を会場にしているフェスはなかなか見つからないのではないでしょうか。チョルトニン湖に面した緑色屋根の可愛らしい教会で聞くライブはエアウェイブス独特の感じがします。教会なのでフォークや静かなエレクトロ系がメインでしたね。
今回はアウスゲイルが2日間ここでライブを行いました。他では味わえない雰囲気のスペシャルなライブでした。
<オフヴェニュー>
オフヴェニューこそ街のそこかしこが会場になっています。体力のある人はお昼から周って見るといいですよ。
Nordic House (ノルディックハウス)
北欧を代表する建築家アルヴァ・アアルトの設計した文化会館。小ぢんまりとしたホールで行われていましたが雰囲気はとてもよかったです。ここ結構オススメです。中心から少し歩きますがそれほど混雑することもないのでゆったりのんびり音楽に浸れますよ。
Kex Hostel (ケックスホステル)
エアウェイブスの中でもここは見逃せないです。会場はホテルガイドでも必ずでてくるビスケット工場を改築したおしゃれなホステルです。ライブはロビーやバーレストランのある階で行われます。何が見逃せないかというとアメリカシアトルのKEXPラジオの公開収録が行われるためです。つまりそれはエアウェイブスの中でも注目のアーティストがここでライブを行うということです。写真のHugarのライブ映像がもう既にYouTubeで見ることができます。ちなみに僕は去年、今年とここに宿を取りました。ライブを見た後、すぐ上に寝床があるなんて最高だと思いませんか?
12 Tónar (トルフ・トナル)
ここ世界でも有名なレコード店です。ご覧の通り大きい店ではありませんが、自主レーベルを持っており、昔から多くのミュージシャンがここに通っています。文字通りアイスランドミュージックシーンの中心です。奥のソファでCDを聞いていると店主さんにエスプレッソを淹れていただけることもありますよ。訪れた際はぜひトートバックをお土産にどうぞ。
Landsbankinn (ランズバンクイン)
字を見てわかるかもしれませんが、銀行です。ほんとになんでも会場にしちゃいます。奥の黄色いシンガーは"Bríet"。デビューしたばかりのアイスランド期待の若手シンガーです。今回のエアウェイブスのメディアや雑誌なんかでかなり写真を見ましたね。これからくるっぽいかな?
Dillon (ディロン)
月曜日から日曜日までずっと皆勤賞。会場として開いていたのはこのディロンだけです。去年もそんな印象だったのでとりあえずここは最後までやっているでしょう笑。ロイガーベーグルの奥に歩いて行くとあります。木造なのでガンガン音がなっててすぐわかります。ステージは屋根裏部屋みたいなバースペースなのでめっちゃくちゃ見にくいですが、最後までやっているのはありがたいです。
とこんな感じが開催中の様子です。
もっと行きたいなぁと思ってくれるような綺麗な写真を取れればよかったですが、iphoneだと限界がありまして。。まぁ実際これよりもっと綺麗ですから安心してください!笑
個人的ベストパフォーマンスについて
とりあえず見た中でも印象に残ったバンドやシンガーです。
Between Mountains
基本的にこういうフォークカントリー調のポップスは好きです。そして何よりこの格好に黒のリッケン。ギャップ萌えもいいとこで笑。まだシングルが数枚でているだけみたいなのでアルバムでたらきっと買います。
Mike Thomsen
グリーンランドのシンガーです。めちゃくちゃかっこよかったです。初めて見ましたグリーンランドの人。ギターで引き語りもよかったのですが、特に最後に太鼓をたたきながらやった、この動画の語りがすごく印象的でした。やる前に説明してくれましたがどうやら、ガチョウを好きになったカラスのお話みたいです。
Ásgeir
20周年のイベントとして、録音スタジオでの即席ヴァイナルカッティングイベントを行ったり、名実共に今年の主役として奮闘していたアウスゲイル。今までフジロックなどで何度か見ていますが、やはり教会でのステージそして、地元とあってかどこかリラックスして見えました。全曲多分アイスランド語で歌いました。その辺も地元愛ですね。
The Rhythm Method
UKロンドンのポップデュオ。どうみても見た目、田舎の冴えないあんちゃんでしたが、ハウスミュージックをベースにめっちゃキャッチーでなつかしい感じの音。終わって即ググりました。この曲なんかアンセムになりそうなキャッチーさです。
GlerAkur
予習なしでいったら、ギター4本で爆音ノイズをお見舞いされました。持ち時間40分の内いきなりノンストップで20分以上もギターかき鳴らしてたんじゃないかな。
JFDR
正式名称、ヨフリヅル・アウカドッティル。彼女はこのソロ活動以外でバンド"Samaris"、姉妹デュオ"Pascal Pinon"でも活動中。僕はアイスランドの川谷絵音と勝手に思ってますが、まさにアイスランドの音が似合う冷たく綺麗で神秘的な声でした。
The Orielles
UKのハリファクス出身の3ピースガレージロックバンド。まだデビューしたてのティーンエージャーらしく、あの時みんなこんな感じ好きだったよね、的なバンドです。ギターの男の子はライブ当日が誕生日だったみたいで19才になったぜ、って言ってました。若いなぁ。
Vök
アイスランド期待の若手バンド、ヴォーク。音楽的にThe xxっぽいです、アイスランド的というよりは世界的に受けそうな怠惰でドリーミーな曲が多い感じで、ビジュアルもシュッとしてるし売れそう。
とこんなところでエアウェイブス開催期間中の様子は終わりにしたいと思います。もう少し付け足したいことがあるのでしばらくしたらもう一つくらい記事を書こうかなと思います。