どうして中だるみしてしまうのか?ミュージカル「えんとつ町のプペル」を見て感じたこと
今回は「中だるみ」してしまう原因についてお話します。
本題に入る前にお知らせをさせて下さい。
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○ミュージカル「えんとつ町のプペル」を見ていて
それでは本題です。
7月3日にYouTubeにてミュージカル「えんとつ町のプペル」が全編無料公開されました。
ミュージカルを全編無料公開してしまうなんて、さすが西野さんです。
今回は、ミュージカル全編無料公開についてではなく、そのミュージカルを見ている時に私が感じたことをお話します。
私は、オンライン配信を以前購入していたので、今回で二回目になるのですが、どうしても中盤でつまらなくなってしまいます。
ミュージカル「えんとつ町のプペル」をご存知の方もいると思いますが、キングコングの西野亮廣さん原作の絵本をミュージカル化したもので、2年前に映画も大ヒットしました。
ツイッターなどネット上でも、「感動した」「楽しかった」という意見が多く非常に評価は高いです。
私も演出や舞台セットの作り込みなど、熱量とこだわりが感じられて素晴らしいミュージカルだったと思うのですが、どうしても中盤で中だるみして、眠くなってしまう。
別に「えんとつ町のプペル」を悪く言いたいわけではありません。
小説家として、「なぜ中盤で自分が中だるみしてしまうのか」その理由を考えてみました。
この理由をはっきりさせることが、自分の作品作りにも役立つはずです。
※ネタバレはありません
〇理由その1「テンポが悪い」
ミュージカル「えんとつ町のプペル」を見ていて、テンポが悪くて、いまいち乗り切れないなとまず感じました。
会話と会話の間に、変な間があったり、場面の切り替えがフワッとしていて、メリハリがありませんでした。
オープニングとラストのシーンは良かったのですが、中盤は全体的にダラダラと流れてしまっていました。
ただ見方を変えると、私自身がテンポの早いものに、慣れ過ぎてしまっているのかもしれません。
大好きなマーベルシリーズやYouTubeなどの動画、TikTokのショート動画など、最近はテンポの早いものが主流になりました。
ですから、無意識のうちに私自身そのテンポに慣れてしまい、変に間があるもの、テンポの悪いものに違和感を感じてしまっているのかもしれません。
〇理由その2「笑い所がわからない」
これは演出がどうこうと言うより、無観客のオンライン配信ならではの弊害だと思うのですが、、、
劇中に笑い所が用意されているのですが、そこで笑っていいのか、わからなかったです。
おそらく観客が周りにいる場合、誰かの笑い声が聞こえてきて、ここが笑い所かとわかるのですが、無観客のオンライン配信では、「今のところで笑っていいの?」と迷ってしまいました。
これもあって、テンポが悪いと感じてしまったかもしれません。
あるネタ番組の演出で、笑い声を無理矢理入れるのはどうなんだと非難が上がっていましたが、会場にいない人が楽しむためには、そういうのも必要なんだと感じました。
〇理由その3「ミュージカルが苦手?」
これは完全の私の趣味嗜好なのですが、これまであまりミュージカルというものに触れてこなかったため、そもそも楽しみ方がわかっていない可能性もあります。
作品の問題ではなく、私の問題なので申し訳ないのですが、これはもう自分で他のミュージカル作品に触れて、感性を養っていくしかありません。
〇理由その4「中身のない物語」
以前も記事の中で、「中身のない物語と中身のある物語」について触れましたが、、、
ミュージカル「えんとつ町のプペル」は「中身のない物語」です。
主人公が自分の目的のために、迷わず進んで行き、それを邪魔する悪者が現れる正義と悪がはっきり分かれた、わかりやすい物語です。
おそらく西野さん自身、それを狙って「えんとつ町のプペル」を作り上げたと思いますが、主人公の苦悩や葛藤が描かれていないため、物語自体の盛り上がりがありませんでした。
悩みぬいた主人公が立ち直った瞬間の爽快感も見たかったです。
ただ、「えんとつ町のプペル」は絵本原作であり、ターゲットは子供達です。
子供達に、葛藤や苦悩を理解させることは難しいです。
ですからターゲット設定を考えると、あの物語が最高であったことも間違いありません。
〇自分の作品に活かせるか
ここまでいろいろ偉そうに語ってきましたが、最初にお伝えした通り、ミュージカル「えんとつ町のプペル」を非難したいわけではなく、そこから自分の作品作りに活かすのが目的です。
笑いや私の趣味嗜好については、後回しにするとして、テンポについては小説執筆にも活かせると思います。
テンポが早いコンテンツが増えてきており、人々も受け入れている現状を考えると、小説もテンポが早いものが受け入れてもらいやすくなるということです。
それは物語の進行度だったり、文章の区切り方だったり、方法はいろいろとあると思いますが、テンポの早さは頭の片隅に留めておく必要があると感じました。
そして「中身のない物語と中身のある物語」について、、、
これは奥が深いので、説明が難しいのですが、「中身のない物語」の方がヒットは狙いやすいのは確かです。
それをわかった上で、私はどんな作品を書いていくのか。
それを発表する場所はどこが最適なのか。
一つ一つ考えていく必要があります。
私の希望は「中身のある物語」ですが、ヒットしにくいです。
ですから「中身のない物語」に「中身をぶち込む」。
こんな物語を狙って書いていこうと思います。
7月13日から私の全作品は「noteメンバーシップ」内でのみ読むことができます。
ぜひ興味ありましたら、あなたのご参加をお待ちしています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。
小説家の川井利彦でした。
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