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スピード感と伝わりやすさを意識する

こんにちは。未来の直木賞作家、小説家の川井利彦です。

今回は「スピード感と伝わりやすさを意識した文章」についてご紹介します。

本題に入る前にお知らせです。


◎小説「本からの手紙」がアメージング出版から絶賛発売中!

著者、第二作目にして、初の書籍化。
本の中に残された一文からすべては始まる。

寛太と忠が万引きした本の中には、謎のメッセージが残されていた。消された形跡のある、まるで手紙の一文のようなメッセージを書いたのは、いったい誰なのか。そして消されたメッセージには、いったい何が書かれていたのか。ひょんなことから、それらを探すことになってしまった寛太と忠。そこにはある女性の暗い過去が関係していた。
果たして、寛太と忠は真実にたどり着くことができるのか。

あらすじ

ぜひ一度読んでみてください!!


◎小説「天上の絵画」が新しくAmazon kindleから発売されます

以前発表した小説「天上の絵画」に大幅な加筆修正を加えて、Amazon kindleから発売される予定です。

発売時期、価格はまだ未定ですが、決まり次第お知らせします。

まずはあらすじをご覧ください。

幼い頃から、才能に恵まれた渡井蓮は、純粋に絵を描くのが好きだった。
だがそんな蓮の才能に嫉妬した一部の人間の妨害によって、心に大きな傷を負ってしまう。人の恨みと嫉妬に絶望した蓮は、それが原因で絵を描くのをやめてしまった。
数年後、同級生の岩谷英司と再会する。ともに絵を学んでいた彼が、画家として大成功している事実を知った蓮は、絵に対する想いが再燃し、とんでもない事件を起こしてしまう。
人とは違う高みへ昇ることを渇望した者の、栄光と挫折。
蓮が最後にたどり着く所から見る景色は、いったいどんなものなのか。

小説「天上の絵画」
あらすじ

それに先立ち、現在『天上の絵画 第一部』を特別に無料公開しています。

「vol.1」から「vol.11」まであり少しボリュームがありますが、物語の非常に大切が描かれています。

ぜひ読んでみてください。


▼スピード感と伝わりやすさ

それでは本題です。

ダラダラと長い文章やスピード感のないストーリー展開は、読者を飽きさせて、退屈させてしまう可能性があります。

そこで今回は、スピード感と伝わりやすさを同時に文章に反映させるための方法をご紹介します。


1.短い文を使用する

簡潔で明確な文はスピード感を高め、読者にストーリーを伝えやすくします。

反対に長い文章は、読者の注意を逸らし、スピード感を損なう可能性があります。

例文

長い文「彼女は慌ただしく走り回り、次の目的地に向かっていたが、思わず足をすくわれてしまった。」

短い文「彼女は慌ただしく走り回り、足をすくわれた。だが、確実に次の目的地に向かっていた。」

このようにあえて短い文章にすることで、スピード感と伝わりやすさを強調することができます。

ですが、短い文章ばかりでは、逆に読みにくくなってしまう可能性もあるため、一番良い方法は短い文章と長い文章を交互に組み合わせることです。


2.アクションを強調する

登場人物の行動を描いて、物語の進行を描いていきましょう。

読者は登場人物の行動や出来事の動きを追うことで、物語に引き込まれていきます。

例文
「彼女はドアを開け、急いで外に出た。」

「彼は椅子から立ち上がり、靴を履きながらドアを開けた。」

このように登場人物たちの行動によって、スピード感と伝わりやすさを生み出すことができます。

登場人物の内面描写ばかりでは、スピード感と伝わりやすさが損なわれてしまうので、内面描写と行動をバランスよく描いていくことが重要です。


3.会話を活用する

登場人物同士の会話は情報を直接伝えるための効果的な手段です。

会話を使って、読者に情報を提示しながら、ストーリーを進行させ、スピード感を高めることができます。

例文
「急いでいるようですね。」
「はい、次のミーティングに遅れそうなんです。」

このように会話を工夫して使うことで、スピード感と伝わりやすさを読者に届けることができます。

登場人物たちの行動や心情の変化、苦悩や葛藤、ストーリー展開など、会話を使うことで、多くの情報を伝えることができます。


4.文の構造を工夫する

段落や句読点を使うことで、文章の構造を視覚的にわかりやすくすることができます。

これにより、読者は情報を迅速に理解できるようになります。


例文
「彼女は息を切らせながら駅のホームを走り抜けた。そして、列車のドアが閉まる直前に乗り込んだ。」

「彼女は息を切らせながら、駅のホームを走り抜けた。そして、列車のドアが閉まる直前に、乗り込んだ。」

文章は“見た目”も非常に重要です。

句読点や段落を使って、見た目も美しい文章構造を意識してみましょう。

例えば、段落の最初が同じ言葉ばかりで並んでしまうと、見た目が良くないふうに見えてしまいます。

そういった場合は、あえて言葉を変えて、見た目の美しさにこだわることが重要です。


▼まとめ

ここまで「スピード感と伝わりやすさを意識した文章」についてご紹介しました。

1.短い文を使用する
2.アクションを強調する
3.会話を活用する
4.文の構造を工夫する

これらの方法を組み合わせることで、スピード感と伝わりやすさを同時に文章に反映させることができます。

大切なことは、バランスです。

短い文章ばかりでは逆に読みにくくなってしまいますし、会話ばかりでは幼稚な文章に見えてしまう可能性があります。

どういった文章が読者に受け入れてもらえるのか、よく考えてみることも重要です。

ぜひ自分なりの文章のこだわりをみつけてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
小説家の川井利彦でした。


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