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アレルギーの専門家、大矢幸弘先生に学ぶ「かゆみ」の5つの原因

こんにちは、ファクトリエ代表の山田(tocio_yama)です。

ファクトリエは、「語れるもので、日々を豊かに」をミッションとしています。日本各地のこだわりを持った工場と一緒に、誰かに語りたくなる(技術と品質にこだわった)服のブランドです。

安心して使って頂くため、

ベーシックなデザイン
②ずっと愛用できる高い品質
③工場のオンリーワン技術による機能性
④何かあった際の修理/交換
環境負荷の低い素材の使用(土に還る天然素材など)

を心がけています。

さて、今日は「かゆみ」について書きたいと思います。

私自身、とても超乾燥肌ですので、冬の乾燥はもちろん、花粉の時期も油断大敵。またお酒を飲んだり、熱いお風呂に入るとトタンにかゆくなります。そのため、お風呂上がりの保湿クリームは欠かせません。

先日、日本小児皮膚科学会の会頭で、国立成育医療研究センター・アレルギーセンターセンター長の大矢先生とお会いする機会がありました。

その際に、「なんでかゆくなるの?」「その対策は?」「花粉はどうすれば?」など矢継ぎ早に質問したところ、非常にわかりやすく教えてくださいました。

大矢幸弘(おおやゆきひろ)先生

プロフィール:
国立成育医療研究センターアレルギーセンターセンター長。1985年名古屋大学医学部卒業、同大学小児科、国立名古屋病院小児科を経て95年国立小児病院アレルギー科医員。2002年から国立成育医療センター(現在の国立成育医療研究センター)アレルギー科医長を経て現職。この間、1994年ハーバード大学心身医学研究所、97年から2002年ロンドン大学聖ジョージ医学校公衆衛生科学部研究員を併任。専門は小児科学、アレルギー学。日本小児科学会指導医、日本アレルギー学会専門医指導医、日本心身医学会専門医。

目から鱗の話が多かったので、ニッチではありますが、こちらでシェアしたいと思います。^^

1.乾燥はお肌の大敵?!

山田:冬に肌がカサカサして、かゆくなります。

大矢先生:
急に温度が低下するタイミングは危険です。肌の角質細胞には、乾燥から守るバリアとなる天然保湿因子があるのですが、天然保湿因子は常にフィラグリンという物質から、酵素によってだんだんと作られているのです。

健常な人は、天然保湿因子を作る能力があるため、乾燥しにくいのですが、保湿力の弱い人は、冬になると乾燥がひどくなり、バリアが低下してしまいます。そのため、きちんと保湿して、バリア機能を補ってあげる必要があるわけです。

冬には、アトピー性皮膚炎など季節の影響を受けやすい人の場合には、乾燥する時期にはきちんと保湿剤を塗って守りましょう、という話をしています。

2.服の摩擦や静電気も原因?!

山田:化学繊維を着ると、最近は肌がかゆくなります。

大矢先生:
化学繊維の中で、静電気が起きるようなものは、皮膚に対する刺激が強いので望ましくありません。電気は、神経に対する信号です。微細な電気信号が、脱分極しながら伝わっていくわけです。当然神経に対して刺激になります。
化学繊維アレルギーという言葉が使われていることがありますが、実はアレルギーではなく、単に刺激になっているだけという可能性が高いのです。着てすぐに痒くなるような場合は、単に刺激で痒くなっているだけの可能性があります。いわゆる接触性皮膚炎というものです。これらは衣類の摩擦が原因です。

3.湿度の高い夏もかゆくなるのは?!

山田:
”汗も”など、夏もかゆくなるんですが、あれは何でですか??

大矢先生:
汗をかくと肌がかゆくなる方は多いですが、汗がただ出るだけでは痒みはありません。汗の中には皮脂やタンパク質や、塩分、抗菌物質、マラセチア(カビの一種)などの成分が含まれます。

しかし、30分~1時間の時間が経つと抗菌力は失われてしい、汗の成分がかゆみの原因となる皮脂やタンパク質、塩分、細菌が優勢になってしまうのです。
黄色ブドウ球菌はいろんな毒素を出します。それが炎症を悪化させることにもなります。炎症でバリア機能が下がっている場合は特に、マラセチアや塩分などが刺激になり、かゆみの原因になります。

ただ、塩分は水溶性ですので、シャワー浴をするだけで塩分は流せます。汗をかいて、30秒でいいからサッと水やお湯で流すと、脂は肌に少し残り、刺激になる塩分や水溶性のタンパク質は流れますのでちょうど良いと思います。

4.菌が悪さをする?!

山田:お、おうしょくぶどうきゅうきん?!

大矢先生:
はい、黄色ブドウ球菌は、アトピー性皮膚炎の人の表皮の上に乗っかっているだけではなくて、実はその中にも入り込んでいる、ということが分かってきました。かつ、黄色ブドウ球菌はいろんな毒素を出すのです。それがまた炎症を惹起してくる素になったりします。

汗をかくことは良いことです。汗の中には、抗菌物質(黄色ブドウ球菌をある意味で殺すような物質)もあれば、表皮を覆ってくれる皮脂も出てきます。皮脂は保湿剤の代わりになります。

そして最後に残るのは、古い脂と刺激になる塩分やタンパク質。タンパク質にはマラセチア(皮脂などを好む酵母様真菌=カビ)の成分も入っているため、あまり良くありません。さらに刺激になりやすいのは、汗の中に入っている塩分です。

5.春の花粉とかゆみについて

山田:私は花粉症なので、この時期は鼻水も出るし、かゆみも・・・

大矢先生:
2月から4月にかけて、杉に代表される樹木の花粉がよく飛ぶ時期です。そのため、3月、4月はアトピー性皮膚炎が悪化する時期なのです。

・・・・・

今回、ついつい学んだことに熱くなってしまい、
予想以上に長くなりましたので、こちらに書き直しました。
ぜひ、読んでみてください ^^ 
↓    ↓   ↓

いかがでしたでしょうか?

肌が特に弱くない人にとっては退屈な情報だったかもしれませんが、私にとってはかなり勉強になりました。夏には軽くシャワー浴するだけで、冬は保湿をしっかりするだけで肌は改善するんですね。

※参考
私自身のライフワークで商品開発を進めていた超乾燥肌やアトピー性皮膚炎の方向けのインナー(天然繊維100%)の肌着はこちら

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

それでは、またお会いしましょう!


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