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(積読リストの一部紹介)文学を対象とした文章読本

文章読本には3つの系統があるようだ。1つ目は、エッセイや実用文章の書き方を指南した文章読本。これは平成や令和にかけて出された「文章読本」に多い。2つ目は、実用ではなく文学、すなわち言語芸術を対象に書かれた文章読本。こちらは昭和に書かれたものが突出している。そして3つ目は、書くことが癒しや救いとなる文章の書き方を述べたもの。これは数は少ないものの時代を問わず書かれている。

もし実用文章を書こうと思うのであれば、平成以降に出された文章読本を参考にすると良い。私自身、そのような実用的な文章読本は何冊か読んだし、参考にもなった。あと1、2冊ほど積読リストに残っているが、ある程度読み散らかして自分は満足しつつある。

ここで紹介するのは、まだ読んでいない、言語芸術と言える文学の制作指南といえる文書読本について。少し調べて、文学を対象とした文章読本で読むべきは以下の4冊と見定めた。出版順に以下の4冊を自分の積読リストに掲げている。(これに中村真一郎の『文章読本』を加える可能性あり。)

1. 谷崎潤一郎『陰翳礼賛・文章読本』
2. 三島由紀夫『文章読本』
3. 丸谷才一『文章読本』
4. 井上ひさし『自家製 文章読本』

上記に加えて、丸谷才一編集の『恋文から論文まで (日本語で生きる3)』を中古で手に入れて積読リストに追加した。みなさんの幅広い「うんちく」をつまみ食いしたくて。

上記4+1冊の積読リストの中で、王道たる第1冊を選ぶとすれば、丸谷才一の『文章読本』だと思っている。しかし芸術としての文学の楽しみ方、アートとしての味わい方を知るのであれば、三島由紀夫の『文章読本』が最有力である(実は読み始めたところ)。現在、これらを並行で読み進めているが、狙った通り三島由紀夫の『文章読本』はアートたる文学に対する審美眼を鍛えてくれそうだ。

私が管理人を務めているnoteサークル「noteで読書会をためしたら」では、1月22日(日)9:30から三島由紀夫の『文章読本』を課題本にオンライン読書会を開催する。これを機にこれらの積読を消化しようと目論んでいる。

積読リストは続く。これら昭和の文章読本を読み進めた後、さらに2つのテーマが私を待っている。一つは文学に対する審美眼をさらに磨くための本。文章読本と言うより言語芸術における美についての哲学的考察に分け入っていく。そういった本を5冊ほど積読リストに連ねている。もう一つは、読書について述べた本。私は「文章読本」と対の関係で捉えており、ざっくりと「読書読本」と呼んでいる。何冊か読んでいるが「読書」に対する興味は尽きない。このラインナップはいまだ乱雑でとっ散らかっており、積読リストを長くたなびかせる一因となっている。

以下、紹介した本のリンク(私はhonto派だけど、以下はあえてAmazon)。


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