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親に長生きしてもらうためには

<答え>
コントロール権を与える

<実験A>コントロール欲(参考 ハーバード大学 社会心理学者エレン・ランガーと心理学者ジュディス・ロディンの実験)

被験者である老人ホームの入所者に観葉植物を配ります。
Aチームの老人は・・・自分で植物の世話をしてもらう。
Bチームの老人は・・・職員が植物の世話をする。

<結果>

・・・半年後
Aチームは15%の人が亡くなった。
Bチームは30%以上の人が亡くなった。

<実験B>
学生が定期的に老人ホームを訪問します。
Aチームの老人は・・・
学生の次の訪問日と滞在時間を自分で決めてもらう。
Bチームの老人は・・・
学生が次の訪問日と滞在時間を告げる。

<結果>
・・・2か月後
Aチームは健康で活動的で、薬の服用量が少なかった。
・・・しかし実験終了後の数か月後
Aチームの死亡者数が極端に多かった。
(実験が終わったあと、コントロール権が奪われた為)

・・・つまり
自分でコントロールできることがあると、
幸せ、健康的な生活を維持できる。


<筆者の考え>
「自分で決める」という行為はエネルギーを消費する一方、生きがいを与えてくれるものです。そして健康を維持する為にも欠かせないものです。

自由は生命活動の基本。仕事でも家庭でも自由を奪われていくと、どんどん生命力が低下してしまうのかもしれません。

私たちはいつでもどこでも“楽”とか“便利”を追い求めやすいものです。でもそれは「自分ではやらなくてもいい」「自分で決めなくてもいい」を増やしていく活動です。
疲れているからまかせたい、と思うときもあります。でも自由意志を放棄することによって、さらなる不健康を招き、もっと疲れやすい体質になる、という悪循環を生んでいたらどうでしょうか。

健康的に、幸せな気持ちで働くためには、「(多少面倒くさくても)決められることは自分で決めて、やれることは自分でやろう」という気持ちが必要なのです。

締切にぎりぎり間に合わせることには自由がありません。朝、早く起きることにも自由があります。通勤路を変えてみたり、挨拶を自分からすることにも自由があります。今日、自分から獲得できる自由にはどんなことがあるでしょうか。

<感想>
衝撃的な実験ですね。コントロール権を老人から奪うことって、ある意味その人を実質殺すことと同じことってことですよね。ハーバード大学恐ろしい実験をしますね。

でもこの実験のおかげで、我々が素晴らしい知見を得ることができるということで感謝しなければですね。
逆に言うと、老人に長生きしてもらうためには、コントロール権を持たせればよいということですね。

これを読んで自分の祖父のことを思い出しました。祖父がとにかくバイク(カブ)が好きで90歳になってもバイクに乗って畑いじりをしておりました。
周りからは当然危ないからやめた方がいいと注意されておりましたが、そんなことには聞く耳持たずでした。
当時は元気にバイクにのっていたのですが、ある時叔父(祖父からしたら息子)からとうとうバイクを取り上げられてしまいました。
すると祖父はみるみる元気がなくなり、2か月後に亡くなりました。叔父からしたら、健康面を考えてのことだったのですが、とても後悔したと聞いてます。
祖父にとっては自分の意志でバイクに乗って畑いじりをすることが最高の生きがいだったのかもしれません。


私の父(78歳)がそろそろ高齢者ドライバーの年齢で、私は運転免許を返上して欲しいと思っているのですが、その一方で母は、「運転はお父さんの生きがいだから」といって運転させています。今ならその気持ちが少しはわかる気がします。
でも事故ってからでは遅いので、早く違う生きがいを見つけるように父に提案してみます。

何でもよいので、何かを始めてみることですね。ペットを飼う、楽器を始める。ゲートボールを始める。
私はペットを飼うことをお勧めしようと思います。犬でも猫でもよいので、自分の意志で世話をするということが生きがいにつながるかもです。

祖父のときと同じ轍(てつ)を踏まないためにも。

(参考 モチベーション大百科)

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