「対象」「優位性」「ベネフィット」のコピー分析
先日、記載したとおり、定期的に『戦略的ヘッドコピー開発術』の内容を共有しています。
前回「訴求キーワードはどのように抽出するのか?」の続きです。
前回8種ヘッドコピーができ上がりましたがもう一度、訴求表現が「つかみ」の3つの明確化の何に該当するかを改めて分析してみます。
「つかみ」3つの明確化
(1)対象の明確化
ターゲットの悩み、欲求の明確化
(2)優位性の明確化
市場における商品の具体的優位性・差別化ポイントの明確化
(3)消費者ベネフィットの明確化
消費者の直接的ベネフィットの明確化
中高年の皆さま!お試しあれ! ← 対象の明確化
熟年が健康を ← 対象の明確化
味わえる「青汁」です。 ← 優位性の明確化
中高年の皆さま!お試しあれ!熟年が健康を
↑
対象の明確化
味わえる「青汁」です。
↑
優位性の明確化
と解釈できますが、実は両方とも具体的表現に至っていないため、
「中高年の皆さま!お試しあれ!熟年が健康を」
は、すべての健康食品に当てはまり、
「味わえる「青汁」です。」
は、青汁に興味を持つ対象者の明確化も同時に行っているものの、「味わえる」に具体性欠落しているため、表現においてのみ優位性を訴求していますが、本質的には優位性は希薄です。
健康志向の熟年に! ← 対象の明確化
本物志向の「青汁」 ← 優位性の明確化
上記、ヘッドコピーにおいても同様です。
茶のソムリエが認めた ← 優位性の明確化
抹茶風味の贅沢「青汁」 ← 優位性の明確化
当然、「茶のソムリエが認めた」という事実と「抹茶風味」という特性が商品自体に存在しないと成立しませんが、前述の2つのコピーとは異なり明確に優位性が訴求されています。
商品戦略には、訴求力を高めるため、推奨などのネタや商品そのものの開発も重要です。
野菜が足りない中高年の皆さまに! ← 対象の明確化
朝いちの本格「青汁」 ← 優位性の明確化
野菜1日350g目標の栄養補助に! ← ベネフィットの明確化
おめざの「青汁」 ← 優位性の明確化
野菜畑を絞ったような ← ベネフィットの明確化
契約農家の「青汁」 ← 優位性の明確化
「野菜」というキーワードを通じて、「気になる野菜不足に」のようなありふれた表現ではなく、異なった表現開発により、商品内容が同様でも表現上の優位性が図れる場合があります。もちろん、「気になる野菜不足に」のような一般的な表現の方が、逆にシンプルで効果的な場合もあるので、比較検証の必要はあります。
「朝いち」「おめざ」のようなトレンドキーワードを利用して、使用状況を想起あるいは提案する方法も重要視すべきです。
○○産○○さんが育てた ← 優位性の明確化
大地の栄養! ← ベネフィットの明確化
うまい「青汁」 ← ベネフィットの明確化
飲んでみろ!
産地直送新鮮素材を絞った ← 優位性の明確化
「大人の青汁」 ← 対象の明確化
前述の「契約農家の」も同様ですが、上記2種も「契約農家」や「産地」が限定できる商品に限られますが、優位性は具体的に明確化され訴求力が強化されています。
次回は、ヘッドコピーの効果に関する比較検証の方法を解説します。
『戦略的ヘッドコピー開発術』の内容は、不定期投稿となりますが、適宜UPしていきます。以下のようにマガジンとして読みやすくまとめ始めましたので、ご活用ください。
マガジン【戦略的ヘッドコピー開発術】
https://note.com/toshi_iwamoto/m/m7c0dbbb1b96f
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