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「上流級 富久丸百貨店外商部」[4巻]を読んで                                    

「上流階級富久丸百貨店外商部」[4巻]
著者:高殿 円
オーディブル版を読んで

1巻から続けて読んでいくうち、個性的な登場人物やストーリー展開に引き込まれてしまいました。

中間管理職という立場の人におすすめ

中間管理職世代には読んでほしい内容が多く含まれます。また、ストーリー展開としても4巻からの新しい登場人物のキャラクターも面白いです。オーディブル版ではナレーターの方が、そのキャラクターを上手く表現されていて素晴らしく、聴いていてすんなりと内容が入ってきました。

4巻の内容は、富丸百貨店の合併から主人公の鮫島静緒の中間管理職としての苦悩や葛藤などから始まり、外商員としての仕事に奮闘する姿には勇気ををもらえました。

それまでは自分の仕事の裁量は自分で決められる、いわゆる一匹オオカミ的な仕事のスタンスが馴染んでいた主人公の静緒。しかし、合併にともない直属の上司が変わり、さらに「部下の指導」という立場も加わります。

アラフォー世代になるとよくある仕事環境の変化。個人差はあれど身体の状態も変化しだしてくる。心と体のバランスも崩れてくる時期であり悩みも増える時期です。

4巻の展開で主人公の鮫島静緒の能力が、さらに開花することになる。1巻から読んでいるとそれまでの経験と積み重ねが伏線となって主人公の「鮫島静緒」を築いている。

社会人となりそれなりの経験を積んでくると、「あの時のあれは…」とか思い当たる節がいくつもあります。会社員時代は、良くも悪くも「評価」という組織の物差しを感じていました。

特に中間管理職という立場になりたてのころは「評価」が気になるものです。それが、給与やボーナス査定に関連するとなるとさらに意識してしまいます。この小説をよんでいると同調できる場面が随所にでてきました。

まとめ

中間管理職という立場以外にも、「百貨店外商員」鮫島静緒としての仕事ぶりには勇気をもらえます。また、上流階級の方々イベントへのかかわりなどは「こういう世界もあるのだな…」と勉強にもなりました。
また、続編もでれば読みたいと期待しています。

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