農家さんは儲かるのか??
従来の流通
このビジネスを始めて8年ほど経ち、これまで、いろいろな農家さんを探したり、紹介されたりと、30~50農家さんくらいと関わらせてもらいました。
正直に言って、高知県で儲かる農業を実践している方は、かなり少ないです。
また、その手法は大体同じで、特産品(生姜、トマトなど)を大量に生産する体制を作り、市場(いちば)へ流通させる方式。
正直、単純な低利益で人件費を抑えつつ、規模を拡大させて利益を増やす旧来のやり方です。
これでは、どこかで資本を作らないと、ずっと現状維持を続けるしかありませんので、中々良い未来が見えないですね。
高知の農家さんの現状
一方で、土佐野菜で関わらせてもらっている農家さんは、市場との取引をしない方がほとんどです。
流通先の代表的な例としては、以下の通りです。
直売所
コープなどのスーパー
CtoCモデルのネット販売
ふるさと納税
とはいえ、これを全て出来ている人はほとんどおらず、ネットが使えるか、使えないか?によって異なります。
上の2つは、主な流通先として昔からありますが、下の2つは比較的若い農家さんに限られている印象を受けます。
3番目のCtoCモデルについては、所謂ポケマル、食べチョクなどですが、最初は良いサービスを考えたな、と思いましたが、現実は結局農家さんがサービスも提供しなくてはならない事から、伸び悩んでいるようです。
実際に、手軽にサービスは始められるものの、結局やってないんだよね、という事を良く聞きます。
これらを考えても、高知の農家さんでも「インターネット」によって流通が分かれています。
全国の成功している農家さん
大きく分けると2種類かと思っており、
・地域ブランディング
・高単価商品の開発
地域ブランディングでは、鎌倉野菜、京野菜などを代表としたブランド野菜に成功した地区は、かなり勝ち組です。
良く飲食店でも、「これは鎌倉野菜使っています」と聞くと、何か良いものを食べている気がします。※実際は関係ないですがw
このブランド野菜の弱点としては、地域ブランディングは自治体が動かないと難しいため、個々人の単位ではほぼ不可能です。
高単価商品の開発では、野菜ではトマトなどですが、イチゴなどは一粒50,000円(岐阜県奥田農園の「美人姫」)などと驚く値段で売っています。
これに成功された方は、儲かる農業を実践させた方かと思います。
高知県でも、一部農家さんが成功されている方もいらっしゃいますが、殆どが果物で、野菜はトマトぐらいしか中々いないですね・・・。
農家さんに欠けているもの
生意気ながら、色々な農家さんと関わらせてもらっての私の意見としては、前段にあったネットを駆使するという事をしなくとも、収益に差が出ています。
高知県ですと、専業農家さんで200~300万の収益の方もいらっしゃいますし、努力されている方だと500~1,000万の方もいらっしゃいます。
そこで何の差があるのか?を見てみると、必ず共通しているのは、
「野菜へのこだわりが強い」
皆、同じ方向で努力していますが、やはり個人差は大きく出ます。
美味しい野菜は、直売所などでも人気になりますので、結果的にすぐに売れるために、高く売れるという訳です。
次に
「過去に他業種で活躍していた」
高知にも、Uターンされて農業に従事される方も多くおられます。
その方々でも、過去でも他業種をやっていて活躍されていた方は、その成長スピードも全然違います。
土佐野菜で関わらせて頂いている農家さんでは、農薬・化学肥料を使わずに、たった3年で収穫量も5倍に成長されている方もいらっしゃいます。
その方の野菜は、化学肥料を使わないのに、味が濃く、地元でもすぐに人気が出て、今では成功している農家さんとなりました。
私が感じるのは、他業種で当たり前にやっている事、企業人の仕事の方法だったり、プロジェクトの進め方だったり、人の巻き込み方だったり、その辺りが今後の農業には必要なのではないか?と感じております。
今、企業人として活躍されている方、是非将来農業に携わってみてください。これからの日本は農業従事者が圧倒的に不足するので、きっとより儲かる農業が実践できますよ!
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