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個展『New Dawn Fades』3.22-4.2(4)

『Someone Drowned In My Pool』(誰かが私のプールで溺死した)
James George Thirlwell のプロジェクト「Wiseblood」の曲です。アルバムをリリースするごとに名義を変える(プロジェクト名でリリースしたり)ので、少々把握しづらいのですが日本ではジム・フィータスの名前が一番通じるかなと思います。

She told me she was breeding
Then slipped backwards downstairs
Someone died in that womb

I turned around to find
That miscarriage of justice
Someone drowned in my pool

I put my hands on the television screen
And prayed for salvation
Lubricated, lubricated my mind
Then waited for DAMNATION

When the army of the Lord's at war
FOETUS always calls the shots
Well, I got drunk on WET CEMENT
Then waited for the HARD WOOD

And a FULL WOOD on the tube snake
Grab a taxi... this one's over
Forget it till that tragic night
THE 28TH OF OCTOBER
AHHHHHHHHHHH!

If you can't stand posts...
You better not dig them holes
Someone died in my room

She started to breed
So I had to get rid of her
Someone drowned in my pool

She told me she was fourteen
She fell backwards downstairs
Someone died in my room

She started to scream
So I had to get rid of her
Someone drowned in my pool

Someone drowned in my pool... in my pool
Someone drowned in my pool
Someone drowned in my pool

Someone Drowned in My Pool / Wiseblood
†Someone Drowned In My Pool

美しい渓谷、茫洋とした海、陰鬱な沼。風景の中に現れる「水」を眺めていると3回に1回くらいこの曲を思い浮かべます。もう頭から離れないのです。エンディングで繰り返される Someone drowned in my pool... in my pool
Someone drowned in my pool Someone drowned in my pool… この言葉から何かが、かなり具体的なビジュアルが脳裏に浮かぶのです。ただ今の僕にはそれを実現する能力がありません。それでも今回制作した『†Someone Drowned In My Pool』は、この脳裏に浮かぶ作品世界の重要なピースを完全に満たすものです。実際のところ今回制作した作品の中で、もっとも直接的に「これから取り組むこと」に繋がる重要な作品になりました。

四捨五入すると還暦という歳になっちゃうと、生臭さが抜けるというか死生観や性癖を絡めても湿っぽくならないと言いますか、年寄り特有の乾いた感じが中高年の油っぽさを中和してくれるのではないかと。油断禁物ですけど。

なんだってこんなことをnoteに書いているかというと、もういろいろなことを取り繕うのはやめようと思ったからです。
病と死とか、エロティシズムみたいな散々コスられまくった概念を制作の軸に置くのは、ちょっとどうかと思うし… 何よりこの手の創作物はあらゆるジャンルで優れた作品が群雄割拠しているので、世界の隙間でコソコソやってるおっさんが手を出すことに躊躇するのです。

なんですけど。それは重々承知しているのですけれど。

「厨二病のじじい」で終わっちゃうリスキーな判断ではありますし。

でもいいんです。やり残したことを一つ一つ潰していくことにしたので。
制作の動機になったものを誠実に実現しておきたいのです。
その為にはもっと勉強もしなければなりませんし、残された時間はもう全然たりないのです。そんなこと言ってバカみたいに長生きしたらそれはそれで面白いですけど、頭と体が制作に使える程度にちゃんと動くまでという意味では、もう完全に折り返し地点すぎている前提ですから。

†Cold As Ice

丹野 徹 個展『New Dawn Fedes』
会期:3月22日〜4月2日 11:00-19:00 ※土・日・祝日・最終日は17:00まで
場所:靖山画廊(東銀座)

作家在廊(予定)3月22日 ,23日 ,24日 他


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