マガジンのカバー画像

その他(2000年〜2009年)

48
雑誌等に投稿した原稿です(2000年〜2009年)
運営しているクリエイター

#ソフトウェア

ソフトウェア開発におけるパラダイムシフト自著書評『ソフトウェア最前線』 (2004年11月)

ソフトウェア開発におけるパラダイムシフト自著書評『ソフトウェア最前線』 (2004年11月)

背景あるいは問題意識

 我々の生活を支えている社会インフラの多くはコンピュータによって制御されている。たとえば、電話やインターネットなどの通信ネットワークはもちろん、金融システム、電力、ガス、公共交通機関などがコンピュータによって制御されている。また、マイクロエレクトロニクスの進歩によってコンピュータは小型化し、 身の回りのさまざまな機器に組み込まれるようになった。エアコン、炊飯器、洗濯機、ビデ

もっとみる
ITと企業戦略の関係を考える 第3回  「オーバーシューティングが引き起こす問題」 ソフトバンク ビジネス+IT (2006年4月)

ITと企業戦略の関係を考える 第3回  「オーバーシューティングが引き起こす問題」 ソフトバンク ビジネス+IT (2006年4月)

 前回は「ITは、電話や電力、鉄道などの技術と同じように基盤的技術であり、技術的な成熟にあわせてコモディティ(日用品のように誰でも容易に入手できるもの)になりつつある」というニコラス・G・カー(Nicholas G. Carr)の主張を紹介した。今回は、オーバーシューティングが引き起こすより深刻な問題を考える。

オーバーシューティングとは何か

 カーは、ITが抱えるもう一つの問題を指摘している

もっとみる
ITと企業戦略の関係を考える 第2回  「ITはコモディティ化しているのか?」 ソフトバンク ビジネス+IT (2006年3月)

ITと企業戦略の関係を考える 第2回  「ITはコモディティ化しているのか?」 ソフトバンク ビジネス+IT (2006年3月)

 第1回では、ニコラス・G・カー(Nicholas G. Carr)が”IT Doesn’t Matter”( ハーバード・ビジネス・レビュー2003年5月号に掲載)で伝えたかったことは、「ITは、もはや企業にとって持続的な競争優位の源泉ではなくなっている」ということであり、それは「ITが電話や電力、鉄道などの基盤的技術と同じように技術的な成熟にあわせてコモディティ(日用品のように誰でも容易に入手

もっとみる