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(日本は大丈夫か)日経新聞:通貨漂流、未来の通貨体制は

数日前、「日本円、大丈夫?『電子マネー』というガラパゴス」というかなり気合をいれた長文・駄文を書いていたりするのですが、今日、日経新聞がニクソンショックから50年という事で論説特集(連載)を組んできました。

多くの点で、私が書いたのに被るのですが、まだまだ、甘いな。未来ってのは予告なしにいきなり来るもんです。

因みに、日経は以前、「デジタル通貨」と「仮想通貨」を別物として説明していたりして、勘違いしていたりするので日経もいい加減でアレなのですが・・・正確にはデジタル通貨」は総称で、「仮想通貨」と「暗号通貨」と「CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)」は全部「デジタル通貨」です。

日経、デタラメ良くない。日経までもがこの程度の理解じゃホントに嘆かわしいというか日本大丈夫なのかとつくづく心配になります。

日本円、大丈夫?『電子マネー』というガラパゴス」で書いたことは結構マジメな話しで、本当に日本、大丈夫?という感じなのですが、殆ど誰も日本の言論界では議論されていないので、あんまりだなぁと思っています。

日経もまぁこれから頑張るようなので、期待しています

近代の通貨は金と交換できることが信用の裏付けとなっていた。戦後の国際通貨体制も金とドルとの交換を米国がいつでも保証することで支えられた。ところが、1960~70年代にかけてベトナム戦争による軍事費拡大などで米国の財政が悪化し、 金が国外へ流出。金不足とインフレに直面した米国のニクソン大統領が金とドルの交換停止を発表して世界を驚かせた。

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/nixon-shock-50-years/

今は、金本位制から外れて、金という裏付けがないジャブジャブ状態。自由にお金が刷れるという「毒」を飲んで中毒になってしまった状態。

今からちょうど50年前、お金の歴史を揺るがす〝大事件〟が起きた。1971年8月15日の「ニクソン・ショック(ドルショック)」だ。これを機に主流になった「変動相場制」は戦後の世界経済に発展をもたらす一方、たびたび新興国で危機を招いてきた。最近では「デジタル通貨」の普及が現実味を帯び始め、ドルの基軸通貨体制を巡って波乱の兆しも見られる。通貨の未来は世界経済にどんな影響を与えるのか。日本経済新聞ではニクソン・ショックから50年がたつ節目に合わせ、連載企画「通貨漂流、ニクソン・ショック50年」をスタートする。

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/nixon-shock-50-years/

そうそう。ただ、「新興国で危機」だけじゃなく、2008年の世界金融危機だって、アメリカでは日本人には想像もつかないほどの影響を与えています。今でも。これが変なマグマのようなものを溜め込んでいて、アメリカの分断という状況を招いた原因です。だから、アメリカの新しい世代は金融や通貨について色々と考えてます。

未来の通貨体制
通貨の未来はどうなるのか。焦点は「ドル覇権」が揺らぐかどうかだ。かつては経済学者のケインズが超国家的な通貨を提唱したことがあり、その後もドル覇権に疑問を呈する声は続いてきた。今後は複数の通貨が貿易や決済の中心になる多極化時代を予想する見方があるほか、米フェイスブックが世界的な議論に火を付けた「デジタル通貨」の行方にも注目が集まる。2021年にはエルサルバドルが世界で初めてビットコインを法定通貨に導入する予定で、「ドル依存」から脱却しようとする動きが広がる可能性もある。

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/nixon-shock-50-years/

そうっす。

将来を展望すれば、ドルを脅かす存在として中国の人民元の台頭もあるが、ドルにとって当面の脅威は「ドル自身」かもしれない。

米政府が発行するドル紙幣の半分以上は海外で流通し、国際金融取引も多くがドル建て預金を経由する。この資金が米当局の制御が利かないドル連動の仮想通貨に置き換わってしまったら……。米政府は国家安全保障上の問題にもなり得るという懸念から規制の検討に入ったのだ。状況しだいでは、現在は導入に慎重とされるドルの中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行に米国が舵(かじ)を切る可能性もある。そうなれば日欧などにも新たな「ドルショック」となるだろう。

50年たっても変わらないことは何か。日本にとって「米中関係」と「通貨ドルの将来」は死活的に重要な問題であるということだ。半世紀前は米国の決定に常に受け身で右往左往した日本。今は日米政府間の意思疎通は当時とは比べものにならないほど緊密になったとはいえ、米中対立と経済・安全保障の問題で国民的議論が進んでいるとは言えない。いざという時にあわてないように万全の備えが必要だ。50年前の夏の教訓は今も生きている。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK2714C0X20C21A7000000/?unlock=1

新たな「ドルショック」レベルじゃないぐらいの色々があるぜよ。こうしているうちにも、デジタル人民元は着々と進んでいるわけで・・・。ヤバいですよ?

50年前の事も教訓だが、ガラパゴス化した携帯電話の全滅、というもっと最近の教訓もあるのですよ。日経新聞もまだまだ甘い。

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