ライターがガッツポーズする言葉

数か月前、私の会社のWebサイトを見てくださった某国立大学の先生から直接、著書のライティングのお話をいただきました。

有限会社ベル・プランニング

キャリアの浅い私にとって、初めてと言っていいくらいの高額案件。
ライターとしての実績が欲しかったこともあり、私は飛びつきました。

東京で初めてお会いし、詳細を打ち合わせしたのですが、本の内容はなんと私が一番苦手としている工学系の分野だったのです。

しかし、私はお受けしました。
お金が良かった、ということもあります。しかし最初から私は著者であれ編集者であれ、先方からいただく仕事は必ずお受けすると決めていました。
「まず、受ける。それから考える」というのが、証券マン時代からの私のビジネス流儀だったのです。
そして受けた仕事はとにかく徹夜しても、外注して赤字になっても必ずやり遂げる。これまでもそうしてきました。

そうはいうものの、今回ばかりは難産でした。苦手なジャンルだったこともありましたし、さすが大学の先生の著書です。いただいた資料も初めて聞く専門用語で埋め尽くされていました。
「もしかしたら他のライターが引き受けてくれないので、自分のところに回って来たのかな」とさえ思いました。

それでも私は何とか200ページを書き上げ、予定通り納品することができました。でも内心は不安でいっぱい。
「書き直しに近い状態で戻されるかもしれない……」
そんな心配をしながら数日後、著者の先生から思いもよらぬ言葉が返ってきたのです。

「ちょっと違うかな、と思うところもあったけど、いい感じですよ。特にあそこの例え話はいいですねー。高井さんが書いた原稿を読んで、私も新しい発見がありました。ありがとうございます」

嬉しかったですね! 
「俺、これが書ければ本当に何でも書けるな」そんなことを思いました。
舞い上がっちゃいましたねー。

その先生からは、こうも言われました。
「次、また本出すときも高井さんにお願いします」
これ、ライターにとって最高の言葉じゃないですか? 思わずガッツポーズが出ましたね。
この仕事は本当に自信もらいました。「ライターでやっていけるぞ」と確信が持てました。ありがたかったです。

ベテランライターの中には「営業はしない」という方もいますね。
でも私はまだそういうわけにいきません。待っているだけでは仕事来ませんので。
しかし、出版社の多くは東京ですから、営業しようにもやはり群馬に住んでいると不利を感じることがあるのも事実です。

地方在住の、駆け出し中年ライターの私としては著者の掘り起こしをして、企画を版元に持ち込むということもやっています。
地元群馬はもちろん、SNSや交流会等を通じて全国の出版候補者とつながり、「お手伝いさせてください!」と声をかけ続けています。

大変ですが楽しいです。
著者も、版元も、そして私もみんな嬉しくなる仕事。そんな「WIN・WIN・WIN」の仕事がやれたら最高ですね。

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