三方の小品【12:卵】
【三方の小品とは…】
文章 × 鎌倉屋トルテ × 〇〇
全てを掛け合わせたとき、トルテのどんな一面が浮き上がってくるのか?
配信アプリIRIAMをメインに活動中のVliver「鎌倉屋トルテ」が、#IRIAM3周年を彩る私の企画”をきっかけに、上記三つの要素を用いて立体的に「鎌倉屋トルテ」自身を紐解いていくために書き始めたミニエッセイのこと。
~タイトルはアンサンブル作品「三つの小品」より~
〇〇に入るキーワードは、配信中にスターとコメントのキリバンを取っていただいたリスナーさんにリクエストしていただきました。
鎌倉屋トルテという少女の思い出や、頭の中に触れていきませんか。
卵
卵 (テキスト版)
内容は上の画像と同じです。
不意に「ガリッ」と、あるはずのない欠片の食感が、楽しかった卵料理タイムを一瞬にして奈落の底にまで落としていった。
そう、卵の殻のである。
自分自身で卵を割るときには細心の注意を払う。卵同士をぶつけてみたり、余計なヒビが入らないように力加減を調整したり、万が一うまくいかなくても、落ちてしまった殻混ぜる前に血眼になって探し出す。
食べている際に殻をガリッと一度でもやると、その後その卵料理を食べ終えるまでずっと「いつまた殻に当たるやもしれない」と、気が気でないのである。作り手に憤慨する気持ちは最初こそ少々あるが、しかし、もしかして気が付かなかったのかも、もしかしていつもは万全に注意を払っているのに今日はたまたま気が付かなかったのかも…と、責めきれないのが常である。誰だって殻入り料理を食べさせたいとは思っていないはずだ。
たった数ミリの小さな欠片にしょんぼりさせられながら、楽しかった卵料理タイムはあえなく終了。そして、丸眼鏡をキラリと光らせながら、それはそれはまじめに、固く固く心に誓いなおすのである。
卵の殻を割るときは、それだけに集中して、絶対に殻を料理に入れないようにしよう、と。
初出:2021年11月17日(※19日に一部修正)
【鎌倉屋トルテ】
配信アプリIRIAMを中心に活動をしているヴァーチャルキャラクター。
鎌倉のどこかにあるかもしれないレトロなカフェバーを切り盛りしている。
丸眼鏡とロングスカートが特徴で、チョコレートや文房具が好き。
IRIAM / Twitter
※IRIAMの視聴にはiOS/Androidアプリのダウンロードが必要です※
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