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農家になる、農業に就くという選択肢が増える世界

こんにちは、オリーブオイラーです。

イタリアでオリーブオイルを作っている農家です。トップ画像とは全く関係のない話を今日はしたいなと思っています。でも猿かわいい。ちなみにこれはバリ島のウブドにあるモンキーフォレストです。懐かしい。いろいろよく盗まれたけど。。

数日前に、農業の6次産業についてのツイートを見ました。そこでなんとなく難しいことは考えずに思ったことを書こうと思います。

イタリアでは毎年1万人の若者が農業関係に就く現実

イタリア、特に南イタリアは第一産業がとても盛んです。その歴史はとても古く、私の住む南イタリアのプーリア州では、近年で例を出すとイギリスの路地の電灯に使われていたオリーブオイルが、プーリア州から全て輸出されていた、というぐらい昔から農業命の州です。また、ファシズム時代の土地改革で、どの家庭にも小さな農地が配布されたことにより、農家が増えたことも理由の一つだと思います。ちなみに私の農家も1819年創業。私の友人たちの農家も、大抵みんなこの時代に創業しています。

イタリアでは、毎年約1万人の若者(18歳から34歳)が農業関係に就職しています。また毎日300件以上の農業関係の企業(若者のみで)が新しく生まれているそうです。その中には、農家でセールスやマーケティング、ファームステイのレセプション担当など、「農業」に従事するだけではない人もいます。それでも、これだけ多くの若者が、農業に興味を持ち、農業に期待しているというのが素晴らしいと思います。また、若い人が新しいアイディアで6次産業を生み出して、新たな農業の形が生まれてきています。(こちらのHPを参考にしました。記事はイタリア語です。)

日本も、若者の農業就職率が上がってきているそうです。新しく農業で起業した人たちは、2008年は1000人を切っているようですが、2017年は2700人と大幅に増えています(こちらのHPを拝見しました)。

つまり、どちらの国でも「農業」や第一産業に希望を持つ人が増えてきているということですね。「不安定」「体力勝負」という厳しいイメージの農家ですが、思っている以上に若者が「農家って楽しそう」だと思うようになってきたのですね。

よくよく考えれば、これから第一産業はさらに世界にとって必要な産業になっていくことでしょう。まだまだ農家と生産者の距離は遠いですが、これからは少しづつ縮んでいくのではないかなと思います。そして新しいアイディアや新しい農家の形が増えていく。もちろん小さな個人経営の農家では、6次産業までは手が届かないかもしれません。私は2次産業ですら、他のオリーブオイル工場に委託しているので、6次産業にたどり着くまでは時間がとてもかかりそうです。でも、いつかできるように頑張っていこうと思います。

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