茶道、はじめました。
「この狭い茶室に、削ぎ落としながらも、こんなにも心の琴線に触れる豊かな世界を表現しようとしたって千利休って、ものすごく尖った人だよな」
いざ、その道に入り、身につけようという気持ちで茶室に入ると、その研ぎ澄まされた先人の感性に圧倒されつつも、感動と関心の連続。尊敬の念を抱かずにはいられません。
今までは、茶道に慣れ親しむお茶会に数回足を運んだ程度。毎回、茶室は同じ空間なのに、その時々の季節を感じ、相手の心ずくしを感じ、己と向き合うことがとても豊かな時間に感じていました。
それもあって、今年新しい習い事を始めるなら茶道にしようと思い、思いきって、お稽古に通ってみることにしました。
和生菓子という小さく豊かな世界
お茶室に入るところから、よく考えられているなと関心することが色々ります。その1つに和生菓子の存在があります。
茶道をすると和生菓子の概念が変わります。
和生菓子って、その時々の季節感を取り入れたものが和菓子屋さんに用意されていますよね。今までは、きれいで美味しそうといった「食べ物」としての印象でした。
今回のお稽古で用意された和生菓子は「下萌え」でした。
雪解けの合間から見える草の芽が、春の訪れを感じさせるお菓子なんです。
そう、お菓子ひとつとってもそこには表現したい思いが添えられていて、そこから想像することで、自分の中に豊かな世界が広がるのです。
しかも、同じ名前の和生菓子でも、和菓子屋さんによって個性があり、作りも見た目も違うようなんです。
床の間、菓子、器と、小さな茶室の中には、その時々の茶席のテーマがちゃんとあります。用意する和菓子にもいろんな気持ちが込められています。
茶席を設けた主人の思いを、もてなされた客は誠意を持って感じ取る。
そんな素敵なやりとりを感じることができるところも、茶道の魅力だと思いました。
次回のお稽古では、どんな発見があるのか。今から楽しみです。
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