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セルフ式基準で「記録抹殺刑」することのススメ

まああまりにも伏せ字にする文化自体、その
性根が腐ってるものだとは思いますが
(fangirlの適切な訳語が「ふあんがある」
を通じて「腐女子」であるように)、
まあ滅多ではないけれど基本的に私の書く
noteでは「記録抹殺刑」に処しているコトバが
あり、そこにそれそのものの看板を突きつけ
られたら即刻ブロックすることに勤しんでた
こともありますが(現在はかかずり合いたく
ないのでオミット中)、まあそれだと紹介
しきれないので、「より卑猥で猥雑なもの
だと思いませんか」のニュアンスを残しつつ、
最近ザクザク発掘出来たナンシー関本から
こう伏せ字にしつつ、引用してみんとて
するなり(紀貫之的やっちゃえ表現)。

 私は○ー○ーが嫌いである。理由は、
おいしくないと思うからだ。単なる嗜好しこう品の
好き嫌いであるから、非難される筋合いのものではない。

 しかしそれは、○ー○ー好きの人たちの
視野の中に「非○ー○ー好き」が入っていない
からである。

「よもや○ー○ー嫌いなんて人がこの世に
居るなんて」ということである。だから、
いろんなところで「当然」のように○ー○ー
を出される。

ナンシー関「何の因果で」(角川文庫版)p151
○ー○ー・ファシズムが日本を覆いつくす

まあ基本的に奴隷制度を肥大させたプラン
テーション作物のうちの最悪に匹敵する標的
(病的)な嗜好品で、今も不平等な面が生産・
流通の時点ですら農薬レベルで残留している
ものに荷担するのもねえ、となる○ー○ーだもの。
(なのでそこにフェアトレード、といふ胡散
臭いしらじらしい要素も絡まるわけで)

まだ趨勢がそこそこ整頓されたバナナは
ともかく、プランテーション作物に対して
冷ややかに観てしまうのは、やっぱり「大航海
時代」シリーズをやって来た知見も(関連
書物と共に)あるからなの、でしょうけど。
(大概ハバナあたりにある○ー○ーは放置
するか本拠地に持ち帰ってデッドストックが
基本でした)

ちなみに紹介した標題にある「記録抹殺刑」
とは帝政時代のローマの皇帝に求刑される
ケースのあった最も厳しい処罰の一つ。

アウグストゥス(ユリウス暦から採用された
ので、今の英語でもオーガスト、と残る
八月の語源にあたるローマの初代皇帝)から
数えて11代目にあたるドミティアヌスが
この「記録抹殺刑(ダムナーティオ・メモ
リアエ,Damnatio Memoriae)」に遭っていると。

皇帝の像は全て破壊、公式記録や碑文
からも名前を消去、子孫が皇帝を名乗る
権利の剥奪、皇帝在世時の暫定措置法の廃棄、
と処分内容は厳しく、その弾劾システムは
次の過程を以てなされるものだった、と
「ローマ人の物語」にはある。

元老院で正当な裁判、つまり原告側が告発の
理由を述べ、被告の代理人である弁護人が
弁論を展開した後ではじめて、(元老院の)
議員が採決を下すという裁判形式を経て成立
する皇帝弾劾のシステムである。

塩野七生「危機と克服(下)」
(ローマ人の物語23)(1999.10)
(新潮文庫版)「記録抹殺刑」p56

他にもセルフ式基準で「記録抹殺刑」している
コトバは多くありますが、ひとまず憲章スレに
忌々しくある「#私の○ー○ー時間」の傍若無人
ぶりとは隔意があるので、今回はそのあたりを
記事に仕立ててもみました。

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