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やっとかな打ちが芥川賞を獲る時代になったのかと。~受賞者のコラムで気を引いたのは~

といふことで、普段私もパソコンで文字を打つときは
かな打ちです(なので、タブレット端末用にキーボードまで
買ってたのに完全移行出来ないのは、ロクなキーボード応対
とアプリが存在しないから、って環境による、と)。

思えば長かった。

といふことで、件の受賞者コラム。

小説はパソコンで書いているのだけど、わたしはローマ字
入力ができないので、かな入力をしている。かな入力は
分かりやすくていい。キーボードに「あ」「い」「う」と
印字されているので、それを押したら、そのとおりに同じ
文字が出る。

芥川賞「おいしいごはんがたべられますように」高瀬隼子さん
朝日新聞2022年7月29日(Fr.金)

思えば長かった。といふ本音が出るのには当然理由があり、
この衝撃は「ワープロがないと小説は書けなかった」と告白
していた高村薫以来のまともな衝撃になるからだ。
(あと強いてあげるなら「文豪ワープロ」でないと書けないと
常に主張してきた木皿泉くらいか)

わたしが初めてさわったキーボードもパソコンではなく、
父がどこかからお下がりでもらってきた、古いワープロだった。
若い世代の方はワープロをご存じないかもしれない。小型の
ノートパソコンに似た形で、機能はワードのような文字入力
だけで、フロッピーディスクというカードに記録することが
できた。小学校ですでにローマ字を習ってはいたけれど、
勉強不足で覚えていなかったわたしは、ワープロのキーボード
に書かれたあいうえおをぽちぽちと押していった。その頃から
物語を作るのが好きだった。

芥川賞「おいしいごはんがたべられますように」高瀬隼子さん
朝日新聞2022年7月29日(Fr.金)

この間に反勢力とも言うべき羽田圭介や吉本ばななはキング
ジムの特化系文字打ちである「ポメラ」に移行したり、どっち
だか忘れたレベルになるオスキニー的ボクシング小説で、
「せまいほうだけでかきました」なのがいたのは常に遠くで
眺めるような時代が長かったなと。

中学生になった頃に実家にもパソコンが置かれ、ワードを
使って小説を書くようになったけれど、その頃には指にかな
入力が染み付いていて、今更ローマ字入力はできなくなって
いた。

芥川賞「おいしいごはんがたべられますように」高瀬隼子さん
朝日新聞2022年7月29日(Fr.金)

個人的には声優の事務所別毎のデータを書いている頃から
一太郎&ATOK派ではあったので(だから逆にコンバートの
難しいハートマークを中心としたJISに初めから嫌われて
隔離されてた絵文字との相性がいまだに良くない)、なるたけ
ワードやエクセルには触らない環境作りを常にしていたので、
基本的な思考を練るときにかな入力(カナ漢入力)は欠かせない
言語体力作りになってたのかなと。

みゃみゅみょなどはもう、ローマ字でどう書くのだったっけと、
手を止めて考えないと分からない・・・・・・mya・myu・
myoか。三十秒ほどかかった。

芥川賞「おいしいごはんがたべられますように」高瀬隼子さん
朝日新聞2022年7月29日(Fr.金)

なので、公正な審査で芥川賞は決まったから、受賞作は
講談社から出るってことなのね(某直木のリトルトゥースの
母親は文藝春秋刊なので、当面観られないだろうし)。
 そのあたりにもある程度の信頼性は担保出来てる感じなの
かなあ、と思ってコイツはスタンドアロンのパソコンで
書いてみました。


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