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函館の千秋庵総本家と、「山親爺」と、「ノースマン」の札幌千秋庵。

torov

なんとか新聞のSCRAP作業は、1誌が
終わって、あと1誌の朝刊が一ヶ月分
あるのみまで進捗。氷室冴子の再評価も
だいぶ進んではいるようだけど、やっぱり
あの文体的にも苦手で二度と手に取り
たくない久美沙織がいる限り「天使の
ウインク」(by 松田聖子でも松本隆
でもなく橋本治)するしかないのでな。

まあそろそろネタが枯渇してきたら、
コバルト文庫を求めてママチャリで
廻ってた頃のこととまつわる本に関しては
書こうとは思いますが(といふことで
SCRAPした記事は氷室冴子の「冴子の
東京物語」が中公文庫で復刊、にまつ
わる記事でした、と)。

 で次はそろそろ根室・札幌山の手の
「オランダせんべい」について書こうとは
思いましたが、懸案で、でも昔のSCRAP
が発見できずにベンドしていた案件に
noteで先例の先達さんが見つかりまして。

一番厄介にして繊細な千秋庵の分裂年次も
しっかり抑えているのでそこのデータは
先達さんに快く任すとして。
 こちらの立場としては、札幌在住を活かした
エピソードと、函館・札幌にあるそれぞれの
千秋庵に対する「リスペクトベース」を
語れば一本に纏まるかなと。

 まずは函館・千秋庵総本家の礎は
秋田なので「千秋圓」こと現在の「千秋公園」
から千秋庵の名があること。

と同時に秋田から別れていった津軽・
松前の流れも組んで、道南から秋田に至る
「旧秋田藩地域」においては同質の
「甘味文化圏」が存在しており、江差の
「五勝手屋羊羹」(期間限定とか本店限定
などで津軽・大間地域のけいらんと同根の
ケイランが頂けたりする)と並んで
この地の「甘味文化圏」を代表する
道南エリアの代表格の一つが、千秋庵
総本家であると。

で、次に大事なのが「林神社」の流れを
汲むのと同時に福井のソースカツ丼と並ぶ
「(関東)大震災を回避したからこそ
継承された伝統」といふのが千秋庵総本家
における大事な遺産(レガシー)であること。

 先達さんは二代目が養子縁組した養子
に引き継がれたことと、塩瀬の説明を
殊更に省いて記しているようですが、
四代目が松田咲太郎だったことの意味は
大きい(塩瀬は和菓子屋の老舗にして、
日本の饅頭文化における始祖・林浄因の
流れも汲む。近鉄奈良駅近くの古墳の
近くに鎮座する林神社(りんじんじゃ)
には多くの和菓子屋が奉納することでも、
また饅頭塚があることでも知られる。
塩瀬の工場長だった松田咲太郎が函館に
着任したなり関東大震災が発生して、
戻れなくなった松田咲太郎は四代目として
千秋庵総本家の再建を果たすから、
代表銘菓は「どらやき」になると)。

「どらやき」と並ぶ(暖簾分けした
千秋庵共通の)銘菓といえば山親爺。
(千秋庵総本家は「元祖山親爺」)

白玉粉と小麦粉をバターと牛乳で
練って焼き上げた伝統的な菓子で、
これも発案は松田咲太郎。

私の世代までは頻繁にアニメーションの
CMも流れていた(札幌千秋庵が流して
いた)、普通に(チームナックスの
世代までは)そらで歌えるといえば
このCMソング。

で、ここからはその松田咲太郎に
震災以前の大正10(1920)年、
「壺屋」で咲太郎の薫陶と指導を
受けていた小樽千秋庵(平成七年
(1995)廃業)の職長だった岡部
式ニが独立して札幌千秋庵を創業。
 でその後の苦闘を書いたSCRAPが
また行方不明になってるので、後は
ひとまず余談から書くと。
 昔無認可校のイベントに行った後
お土産買うのに水樹奈々が駆け込んだ
のはこの札幌千秋庵ですね。

徐々に喫茶店へ切り売りしたり、
今はホテル併設でセイコーマートにも
スペースを取られてますが、ここの
喫茶部はなかなか風情がありました。

駅前通りと交差する狸小路3丁目角の
千秋庵製菓本店は、中世の城を思わせる
尖塔が目を引く建物(鉄筋コンクリート
地上8階、地下2階建て)。10年の歳月
を費やし、1966年(昭和41年)に完成
している。

和田由美「さっぽろ喫茶店グラフィティー」
(亜璃西社)千秋庵喫茶部p88

で、地下街直結だった「ゴールデンルーフ」
(1966-2005)を穴場、と教えたのが、
ってスミコラムもあるけど別にも和田さんは
書いていたような。ま、教えた人は私の
卒論相当の時に「キネマ旬報」に囲まれた
ゼミ室で指導してくれた故・竹岡和田男氏で
多分この話は「北の映像ミュージアム」に
いた和田由美さんにも直に聞いたような。

最近は名物のノースマンを焼きたての
温度で提供する「焼き立てノースマン」
などでも奮闘しているようですが、ちょっと
思い上がり気味の物知らずよりは、
元来の菓子文化を育んできた千秋庵に
期待はしておきたいのかな、といふのが
最近の印象、ってところでしょうか。

函館の千秋庵総本家と、「山親爺」と、
「ノースマン」の札幌千秋庵。ってことで
ひとつ纏めてみました。
 最後まで読んで頂き誠にありがとう
ございます。

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