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015 自分の仕事にGPSを付ける

コロナの影響によりオンラインワーク、テレワークが浸透してきた現在、上司も部下も同僚も、皆が快適に業務を進めるにはどうしたらよいのでしょうか?これから大勢の人が直面する課題です。海外の会社を運営しているのでかれこれ約2年、ほぼテレワークで仕事を進めてきた私から見てもテレワークの形態はCOVID19の影響によりこの数か月で劇的に進化したと言えます。一番変化したものは、ツールよりも「仕事の仕方として認知された」こと。ここは大きな進化と言えるでしょう。

長らくリモワーク中心の生活から得た私なりのコツとポイントはこれかなと気付きました。それは簡単に言うと「自分の仕事にGPSをつけてあげる」「分かり易く言語化して通信する」といった事。

1.計画を立てると皆が安心する

私の実感としてリモワークになると、予定を聞いてくる人がとても多くなりました。これは本当。そして主な理由は二つ。
1.皆がリモートなので自分の行動予定を効率的に構築したいというスケジューリング視点。(自己的都合)
2.何をどうやっていくのか不安なので、シナリオを見て安心したいという欲求。(他己的都合)

なるべくプロジェクト的に最初スケジュール・計画を造って見せてしまう事でかなりの安心感が得られるんですね。精神的にもお互い楽になります。リモートワークでは、基本誰も監視していません。如何に自分で業務のコントロール出来るか?がとても重要な要素。一方、それが他人から見て所定のレールの上を走っているのかどうか?を示してあげる必要もあるのです。

簡単に言うと、「自分の仕事にGPSをつけてあげる」といったイメージ。相手はいつでもそれを見れる(いや見ていなくても、見ようと思えば見れるという安心感がある)と、ちょっかいも減ります。このように自分の「居場所」を発信しておくことがオンラインワークのコツとも言えます。私にとってもここの加減が難しいのですが、社会全体が変化の真っ最中なので模索しながらFitさせていくしかありません。

2.言語化して知らせる

アフターコロナを見据え、テレワーク、リモートミーティングなどのオンラインワークは当たり前となり、こういう環境やツール、そして相手の要求に適応するタイプの人材が必要とされます。そしてチームやプロジェクトを構成するメンバーにとっては、現在の状況や判断を的確に言語化、表現できる能力が求められます。メンバー自体も対面での会話と違い、やり取り、雰囲気、表情が見えない中でお互いにどう表現していくか、伝えていくか?

例えばこれまでの日本企業の対面会議は、実はメンバーを評価するという側面があり、その人の表情を見ていました。
1.参加する(参加しない時点で真剣度が低いとみなされる)
2.聞く(寝ている時点で、その人の意見の重要度が下がる)
3.意見する(興味度、スタンスを測られる)
4.賛同する(仲間だと思われ、歓迎される)
5.反対する(敵だと思われ、敬遠される)

対面なので、こういった態度や反応が一目瞭然。人間なので態度で示すという一番分かり易い構図が主流でした。これが出来づらくなった今、言語化して通信する事の出来る人材の重要性がかなり増しています。


3.相手が理解できる説明ができる

オンライン会議はリアル会議と違い、発言するタイミングが難しいのは事実。関係者が近くに居る職場ではないので、聞き返しや確認がしづらいですよね。「よくわからない、、」を避けるために、指示や伝達事項は分かりやすく伝える必要性が高くなります。せっかく、メールやチャットという文字ツールがあるので、上手に利用して言葉の精度を高めましょう。その為には今まで以上に傾聴の姿勢=ガマン強さも必要かもしれません。

殆どのオンライン会議ツールにはチャット機能が付いています。会議以外でもLineの様なSNSツールもあります。公式・非公式関係なくチャット機能を有効活用しましょう。

4.少ない情報で相手の「今」の状況を把握する

オンラインワークになると、個々のメンバー自身の自立性が問われてきます。色んなメンバーがサーキットをグルグル周っているという感覚。中には周回遅れの人もいるかもしれません。飛行機で例えると、2D上の位置は同じですが、高度が違う、3D的には違うという事。ぱっと見ではだれが一番進んでいるのか、順序が分からないのと同じです。これからのリーダーにとってはこういった「一見良く分からない状態」の把握能力がとても重要になってくるのと言えます。ある意味管制塔の役割に近いと言えるかもしれません。個々のメンバーがどの位置に居るのかを如何に正確に把握し、今必要な情報を届け、どうすれば他のメンバーとの連携をスムーズに繋げられるか?これまでとは種類の異なった工夫が必要となります。

オンライン化が進む現在、相手が十分見えない中での「把握力」「表現力」そして、ピンポイントのアドバイスといった部分がますます大切になってきています。その為にもスケジュールと個々の位置発信(GPS化)。これが管制塔とメンバーを繋ぐ重要なツールになると言えるでしょう。



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