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長めの小説まとめ

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自作小説1万字~10万字程度の話のまとめです。世界線が同じものもあれば違うものもあります。
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#小説

【小説】あるタヌキのころび道

以前書いた「のけものけもの」に出てくるタヌキ、大三郎の七転八倒、失敗ばかりの過去話 上記…

鳥野 小川
2週間前
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【小説】きつねのながれ星

星降る夜になく獣。 流れ星から生まれたきつねと三日暮らした少年の話。  星落池に落ちた流…

鳥野 小川
1か月前
24

【小説】あるカラスのひとりごと

以前書いた「のけものけもの」に出てくるカラス、ヤタの過去とでこぼこ親子の話。 上記の話の…

鳥野 小川
2か月前
34

【小説】ある伯母の告解

以前書いた「のけものけもの」に出てくる雪華の伯母、藤子視点からみる、姪と「母親」について…

鳥野 小川
3か月前
30

【小説】のけものけもの(7)

雪華は、身を隠してしまった椎菜の後を追うも、寸でのところでその手は届かなかった。果たして…

鳥野 小川
4か月前
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【小説】のけものけもの(6)

高校生になった雪華は騒がしくも明るい青春を謳歌していた。そんな折り、とある人物と出会うこ…

鳥野 小川
5か月前
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【小説】のけものけもの(5)

猿じいやヤタに背を押され、椎菜の過去に知ろうと思い立った雪華。果たして雪華は椎菜の過去に触れ、彼女と本当に家族になることはできるのか。 上記の話から続く親に捨てられた少女雪華と鎌鼬の椎菜のでこぼこ親子話 「まったくあれだけ脅かしたのにまた懲りずに来たのかい? 君って本当に物好きだねえ」  ミケが呆れたため息を落とした。  店内には二人の他に誰もいないというのに、雪華は壁に体を押しつけて、さらに身を縮こませた。その手には今日もココアが座っている。  ヤタに背を押してもらっ

【小説】のけものけもの(4)

家族になってから初めての授業参観。しかし雪華はそれを椎菜に渡せずにいて―― 上記の話から…

鳥野 小川
5か月前
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【小説】のけものけもの(3)

二人暮らしを始めるため、数駅離れたミケを訪ねにいった椎菜と雪華。ようやく始まった二人暮ら…

鳥野 小川
5か月前
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【小説】のけものけもの(2)

ひとまず鎌鼬の椎菜が雪華を保護するということで話が落ち着き、人間に詳しい天狗を訪ねに一行…

鳥野 小川
5か月前
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【小説】のけものけもの(1)

社会からはじきだされた獣が二匹。 唯一の肉親に見捨てられた少女とひょんなことから少女を拾…

鳥野 小川
6か月前
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【小説】花より団子、月より兎 お花見

上記の話の続きです。これで終わります。 最後は兎たちとお花見。  カーテンを勢いよく開け…

鳥野 小川
7か月前
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【小説】花より団子、月より兎 たけのこご飯

上記の話の続きです。 今回は二匹の兎とたけのこご飯。  それから数日経ったある日。ポスト…

鳥野 小川
8か月前
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【小説】花より団子、月より兎 ちらし寿司

そういえば春編を書いていなかったので、久しぶりにこのシリーズです。全部で3編になります。 今回は新しい兎を入れた三人の雛祭り。  畳んだタオルの山にうららかな日があたる。洗濯物を畳み終わった佳奈子は大きな欠伸をした。暖かな陽光は油断すればすぐさま夢の世界に引きずりこんできそうだ。  朝晩はまだまだ冬の気配が色濃く残るが、昼間はすっかり春の陽気が大手を振って闊歩している。そろそろ近くの公園にも桜の蕾がほころぶころだろうか。そうだ、あの公園と言えば―― 「っていけないいけない