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長めの小説まとめ

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自作小説1万字~10万字程度の話のまとめです。世界線が同じものもあれば違うものもあります。
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記事一覧

【小説】きつねのながれ星

星降る夜になく獣。 流れ星から生まれたきつねと三日暮らした少年の話。  星落池に落ちた流…

鳥野 小川
2週間前
19

【小説】あるカラスのひとりごと

以前書いた「のけものけもの」に出てくるカラス、ヤタの過去とでこぼこ親子の話。 上記の話の…

鳥野 小川
1か月前
29

【小説】ある伯母の告解

以前書いた「のけものけもの」に出てくる雪華の伯母、藤子視点からみる、姪と「母親」について…

鳥野 小川
2か月前
31

【小説】のけものけもの(7)

雪華は、身を隠してしまった椎菜の後を追うも、寸でのところでその手は届かなかった。果たして…

鳥野 小川
3か月前
20

【小説】のけものけもの(6)

高校生になった雪華は騒がしくも明るい青春を謳歌していた。そんな折り、とある人物と出会うこ…

鳥野 小川
3か月前
21

【小説】のけものけもの(5)

猿じいやヤタに背を押され、椎菜の過去に知ろうと思い立った雪華。果たして雪華は椎菜の過去に…

鳥野 小川
4か月前
23

【小説】のけものけもの(4)

家族になってから初めての授業参観。しかし雪華はそれを椎菜に渡せずにいて―― 上記の話から続く親に捨てられた少女雪華と鎌鼬の椎菜のでこぼこ親子話  土曜日、尾曾山に呼ばれた。  あそこに住まう天狗も雪華のことを気にかけてくれていて、週末はよく呼んでくれる。  年の功ゆえか、老天狗は雪華が四苦八苦するプリントをいとも簡単に解く。そして少なくとも担任よりは教え方が上手かった。  邪魔はせいぜい権治郎くらい。涼風が気まぐれに頬を撫でるあの時間を雪華は密かに気に入っていた。  いき

【小説】のけものけもの(3)

二人暮らしを始めるため、数駅離れたミケを訪ねにいった椎菜と雪華。ようやく始まった二人暮ら…

鳥野 小川
4か月前
27

【小説】のけものけもの(2)

ひとまず鎌鼬の椎菜が雪華を保護するということで話が落ち着き、人間に詳しい天狗を訪ねに一行…

鳥野 小川
4か月前
26

【小説】のけものけもの(1)

社会からはじきだされた獣が二匹。 唯一の肉親に見捨てられた少女とひょんなことから少女を拾…

鳥野 小川
5か月前
38

【小説】花より団子、月より兎 お花見

上記の話の続きです。これで終わります。 最後は兎たちとお花見。  カーテンを勢いよく開け…

鳥野 小川
6か月前
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【小説】花より団子、月より兎 たけのこご飯

上記の話の続きです。 今回は二匹の兎とたけのこご飯。  それから数日経ったある日。ポスト…

鳥野 小川
6か月前
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【小説】花より団子、月より兎 ちらし寿司

そういえば春編を書いていなかったので、久しぶりにこのシリーズです。全部で3編になります。…

鳥野 小川
7か月前
26

【小説】握り潰された花の名は(4)

結局、何もできずにアニタを送り出すことしかできなかったセーバ。失意に沈む中、新たな生き神のお披露目がひらかれる。セーバは降臨した神に何をみるのか。 上記から続く生き神の器の少女と若き僧の、どうしようもない運命に翻弄される話。これで完結します。  儀式は恙なく終わったと聞いた。  喜びにわく人々の声は、セーバにとっては呪いだ。浮かれた喧騒や街に飾りつけられた花々が、己の体に重い鉛を注ぐ。  あの子が勇気を出して伸ばした手を、とってやれなかった。見殺しにした。事情を知っている