マガジンのカバー画像

長めの小説まとめ

36
自作小説1万字~10万字程度の話のまとめです。世界線が同じものもあれば違うものもあります。
運営しているクリエイター

記事一覧

【小説】のけものけもの(3)

二人暮らしを始めるため、数駅離れたミケを訪ねにいった椎菜と雪華。ようやく始まった二人暮ら…

鳥野 小川
6日前
21

【小説】のけものけもの(2)

ひとまず鎌鼬の椎菜が雪華を保護するということで話が落ち着き、人間に詳しい天狗を訪ねに一行…

鳥野 小川
13日前
19

【小説】のけものけもの(1)

社会からはじきだされた獣が二匹。 唯一の肉親に見捨てられた少女とひょんなことから少女を拾…

鳥野 小川
2週間前
27

【小説】花より団子、月より兎 お花見

上記の話の続きです。これで終わります。 最後は兎たちとお花見。  カーテンを勢いよく開け…

鳥野 小川
2か月前
22

【小説】花より団子、月より兎 たけのこご飯

上記の話の続きです。 今回は二匹の兎とたけのこご飯。  それから数日経ったある日。ポスト…

鳥野 小川
2か月前
30

【小説】花より団子、月より兎 ちらし寿司

そういえば春編を書いていなかったので、久しぶりにこのシリーズです。全部で3編になります。…

鳥野 小川
2か月前
27

【小説】握り潰された花の名は(4)

結局、何もできずにアニタを送り出すことしかできなかったセーバ。失意に沈む中、新たな生き神のお披露目がひらかれる。セーバは降臨した神に何をみるのか。 上記から続く生き神の器の少女と若き僧の、どうしようもない運命に翻弄される話。これで完結します。  儀式は恙なく終わったと聞いた。  喜びにわく人々の声は、セーバにとっては呪いだ。浮かれた喧騒や街に飾りつけられた花々が、己の体に重い鉛を注ぐ。  あの子が勇気を出して伸ばした手を、とってやれなかった。見殺しにした。事情を知っている

【小説】握り潰された花の名は(3)

神と器の衝撃の真実を知ってしまったセーバ。しかしどうすることもできずに、いたずらに時間だ…

鳥野 小川
4か月前
22

【小説】握り潰された花の名は(2)

理由もわからぬままに先代生き神ニドサータより任命された神仕えをまっとうするため、若い僧セ…

鳥野 小川
4か月前
22

【小説】握り潰された花の名は(1)

神が人の心をわかるわけもなし。 生き神の器として選ばれた少女とその世話役に選ばれた若い僧…

鳥野 小川
4か月前
25

【小説】神の店じまい 下

神の使いと誤解された狐は村の子ども、ちえに頼みこまれ成り行きで化け物退治をする羽目に。狐…

鳥野 小川
8か月前
35

【小説】神の店じまい 上

散って大地に還る花のような終わり方を。 死にゆく神の昔話。上下2本で終わります。  血のよ…

鳥野 小川
9か月前
36

【小説】神の贄 下

神への手がかりを掴んだジルは、妹を取り返すため神が住むとされる北西の丘を目指す。果たして…

鳥野 小川
1年前
16

【小説】神の贄 中

謎の人物に妹を攫われたジル。目を覚ました彼だったが、ある違和感に気づいて――? 前回は下記になります。 神に中指をたてる系少年の話。次で終わります。 「……おい……ル! ジル!」  何者かに揺さぶられて、ジルの意識は浮上した。重い瞼を開くと心配そうに覗きこんでいるラウルと目が合った。 「おい大丈夫か。お前家の前で倒れていたんだぞ」  倒れていた? 体調は悪くなかったはず。いやそんなことはどうでもいい。何か大切なことを忘れている気がする。もやがかかる頭を振り、必死に彼