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Jリーグサポーターは推しの選手が移籍しそうになると、どうなるのか知っていますか?

サッカーJ1リーグ、徳島ヴォルティスへの移籍が濃厚とされていた本間至恩選手(以下敬称略)が契約を更新した。

本間至恩は日本の2部リーグであるJ2のアルビレックス新潟に所属する期待の若手である。

私はアルビレックス新潟のサポーターであり、本間至恩の大ファン。

至恩が2021年もアルビレックス新潟でサッカーをするのか、それとも海外のチームやJリーグの他のクラブに移籍するのか。

1ヶ月以上も、様々な噂や憶測、周囲の言葉に惑わされ苦しみながらも彼の決断を待った。

今回は一般的なJリーグサポーターが、大好きな選手の移籍報道でどのような心理状態や行動になるのかを知ってもらうため、これまでの私の戦いの日々を書き連ねていこうと思う。

同僚や友人にJリーグのサポーターがいるという方。

彼らが辛い時、元気のない時は優しく寄り添ってあげたいと思っていただけるようなきっかけになれば幸いである。


1/11 突如新潟サポを襲った徳島移籍報道

もう限界だった。年末年始は何も考えずにリラックスして過ごそうにも、
心の何処かで至恩の去就が気になった。味の感想で本間至恩という形容詞を使ってしまうほどだ。


各チーム移籍の動きは終盤を迎え、ここまで至恩について噂や他チームへの移籍報道がない現状を考えるに至恩がチームに残ることがが決まるかな。

そんな希望を感じ始めていた矢先である。

J2新潟MF本間 J1昇格の徳島完全移籍へ、昨季自己最多7得点7アシスト(スポニチアネックス)

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突如として徳島移籍の報道が駆け巡った。

このような報道が出てしまったら移籍の可能性は高い証拠。

伊丹空港で本間至恩の目撃情報の噂もでた。真偽問わず伊丹空港を爆破したい。

冷静に考えるとこうだ。

「新潟がJ1に昇格できなかったんだからしょうがない。」

「至恩の年齢を考えるとステップアップしないとキャリアの足を引っ張ることになる。」

それはわかってる。理屈ではわかってる。

だが、もうこの報道を目にした途端すべての正論を受け付けなくなった。


心に届くのは失恋ソングのみ。


このような状態になれば失恋ソングしか心に届かないのは古来より歴史が照明している。

ただ失恋ソングを流しながらユニフォームを眺める男である。
(この後DMやリプライで数十件の失恋ソングの紹介をいただいた)


Jリーグサポーターなら、応援するクラブから選手引き抜きを阻止するため、自警団組織を設立するのはごく一般的な動きだ。


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Jサポなら誰しも、好きな選手の名前をツイッターで検索し、応援しているクラブからの移籍を歓迎するようなツイートをみつければ「いいね」を押し、作成した「容疑者」リストにぶち込んで警告するだろう。

時には海外の人とだってぶつかり合う。


でもそれが何になるんだろうか。存在意義にも疑問を感じ、バカバカしくなった。

そうしてやり場をなくした私は只々わめき散らかし、関係のない人を傷つけ、この最低でクソな1日を終える。


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1/18 物議を醸した2億超の移籍金設定。

報道が出てから1週間が経過した。

あれから徳島への移籍について、まだ合意には至っていないことが報道されたものの、正式なリリースはでてこないという状況。

この頃の私は、「炎」の歌詞が本間至恩とリンクしすぎて、炎が流れると、

炎柱ではなく至恩のプレー集が脳内再生されるまで追い込まれていた。

歌詞がリンクしすぎである。


1/18 至恩の移籍金が2億円超に設定されたという報道がでた。

これにより移籍金が適切なのかという議論がJリーグサポーターの各所で
みられるようになる。

私は元々そのくらいの移籍金をもらわないと話にならないと思っており、その議論に参加することはなかったが、

心にぐさっと刺さるような新潟への批判があったりしたこともあり、本音を言うと少しストレスが溜まってしまった。


1/21 クラブ公式動画に至恩が映り込み、勝利宣言

報道から10日が経過。

まだ至恩がどのような道を選ぶのかは決まっていない。

新加入選手が紹介され、新シーズンの選手一覧も公開(当然本間至恩の名前はない)。2021シーズンはもう動きだしている。

そんな中、大好きな選手の去就が1ヶ月以上も不透明な状況が続いている。
精神的に限界で、いっそのこともう刺してくれ。そんなところまで追い込まれていた。

そんな時に一筋の光が差し込む。

なんと、アルビレックス新潟の公式有料動画に一瞬だけ、至恩が写り込んでいたのである。

シーズンの始動ミーティングに参加している姿が写っていればもう残留は
決定的だ。一筋の光だと思っていたものを一瞬で御来光くらいのレベルに置き換えてしまう都合の良い人間なのだ私は。

0か100か。そんな私はここまでの不安や悩みがなにもなかったかのごとく喜び、舞い上がった。

あと少し、あと少し耐えれば明るいニュースが飛び込んでくる。

1/22 本間至恩の移籍をいじっていると解釈できる動画が流出

人生はうまくいかない。

アルビレックス新潟のある選手のインスタグラムのストーリーが削除された。

青いパーカーを着た至恩に後は背番号を入れるだけといじられている

といった内容のストーリーだ。

青い服は徳島ヴォルティスの青、そこに背番号をいれるだけと言われればもう移籍は濃厚なのだろうと受け取ってしまう。

昨日まで残留を確信していたのが嘘のよう。その日は仕事をはやく切り上げいきつけのお店でしこたま酒を飲み、家の鍵を落としてしまう。(鍵を閉め忘れていたのが功を奏した)


1/25 本間至恩契約更新

そして本日。契約更新が発表された。

朝起きて、契約更新されていることを知ったのだが
私が詩人ならあの時、歴史に残るような一句を詠んでいたと思う。
そのくらい言葉に表せない喜びを感じた。私が詩人でなく残念だったな世界。


新しいユニフォームも購入した。

やっと新シーズンが始まる気持ち。

本間至恩選手。本当にありがとうございます。
今年もあなたのユニフォームを纏います。



以上が私の辛く厳しい戦いの記録である。

Jリーグサポータが推しの選手が移籍しそうになると、どういう精神状態になり、どのような行動を起こすのか参考になっただろうか。

あなたの周りのJリーグサポーターをやっている同僚や友人がしんどそうな顔や、辛そうな声を発している時はそのひとの好きな選手が移籍しそうな時なのかもしれない。

辛い時期を闘っているであろうその方に、ちょっとだけでも優しく寄り添ってもらえると嬉しい。


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