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ホームレスの人から、与えられた話

こんにちは、とりコレクターです。

先日こちらの記事↓を拝読し、僭越ながらコメントさせていただいた際、
「そういえば、留学中にあんなことがあったっけ💡」
というエピソードを思い出しました。

今回は、備忘を兼ねてそれを記事にしてみます。

さてタイトルですが、打ち間違えではありません笑
ホームレスの人「から」与え「られた」であって、逆ではありません。
受動態、given byです。(くどい)

わたしが、アメリカのとある街に留学していたときのこと。
ある日、友人たちと4人で遠出ドライブをすることになりました。
わくわく!

しかし。


わたしを含む3人が、ドライバーの友人1人が住む街まで電車で出かけて、現地の駅で待ち合わせするという運びに。
わたしたちの住んでいた街も、治安が良いとはいえない地域もあり、諸事情でなかなかホームレス人口も多い場所でした。
が、その待ち合わせ駅があるのは、一段と治安が悪いと言われる地域。

とはいえ、さすがに3人一緒で朝方なら安全であろう。きっと大丈夫。
と思ってみんなで駅に降り立ったところ。

人、全然いないね…

かろうじて目に入るのは、ホームレスと思われる方々が数人のみ。
朝早いとあんまりお店も開いていない。
そしてドライバーの友人はまだ来ない。

しかも、小雨が降ってきた。

自分の傘を出すのも面倒なので、友人1人の傘に残り2人も入れてもらうスタイルで、立って待っていました。


すると。


ホームレスと思われる1人が、こちらに向かって歩いてくるではありませんか…!!

え、どうしよう?!
どんどん近づいてくる!!

「傘、いる?」

え??

「オレはホームレスだけど、傘はあるから、持ってないならコレあげるよ!」


状況を飲み込むのに数秒かかりました。

つまりこのホームレスの方は、わたしたち3人が1つの傘に入っているのを見て、
「きっと1人しか傘を持って来なかったんだろうな、こりゃいかん!」
と思って、気を利かせてくれたというわけです。

わたしはかろうじて、
「あ、カバンに入ってるんで大丈夫です、ありがとう」
的なことを言ったと思います。


あー、色んな意味で恥ずかしい思いをしました。

傘を出す手間暇を惜しんだ、横着な自分。
「治安が悪いと聞く、この街のホームレス = 危険に違いない!」という思い込み。
そして、「ホームレス」がモノをくれるわけがないという先入観。

(※わたしの住んでいた街を含め、通常ホームレスの人が自ら危害を加えてくるということはほとんどないと思います。
「ホームレス = 危険」という図式ではないので念のため)


もちろん、相当なレアケースだったと思います。
ホームレスの中には「子供のためにお金がいるんだ!」と言って受け取ったお金で、自分の飲むお酒を買っちゃう人なんかもよくいますし。
(ホームレスには元軍人でPTSDのある人も多いと聞きますし、一概に個人の問題だけとはいえないのですけれども)

英語では、the haves and the have-nots(持てる者と持たざる者)という表現があります。

わたしは経済や物理面ではHaveしていたかもしれませんが、実際はホームレスの彼のほうがよっぽどHaveしていたと思います。
そして彼は、Giveまでしてくれました。
見ず知らずのわたしたちに。


「与えることができる」、というそれこそが最大のHaveではないか。
と考えさせられたお話でした!


#留学 , #ホームレス , #思い込み , #先入観 , #与える , #ゆたかさ , #Have , #Give

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