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死にたくなったら電話して【小説紹介】

こんばんわ、リーマン取扱説明書です。
最近小説にはまりまして、おすすめのものを紹介していきます。
この本は、SNSで話題になった有名な本です。
読んだ方も多いのではないですか?

あらすじ

主人公 ”徳山” は浪人3年目の21歳。
ある日、バイト先の先輩の誘いで
掟川区の一番の美人といわれる
No.1キャバ嬢 ”初美” と出会う。
初美の最初の印象は、変わっていて失礼な女だった。
周りに気を使わない振る舞い、初対面の自分に対していきなりの大笑い。

二度と会うまいと思っていた彼女から、手紙を受け取る。
そこに書いてあったのは、

「死にたくなったら電話して」

その後も彼女から誘いの電話が何度もあり、
少しの好奇心からそれに応じるところから
徳山は少しずつ、初美に依存していく。

所感

私はこの時、仕事がうまくいかず気分が落ち込んでいるときに本書を読んでいたのだが、
さらに落ち込むような内容となっている。

だが、

読む手が止まらない。
読めば読むほど私の気分は落ち込んでいくにもかかわらず、、、。

ただでさえ浪人中という精神が不安定な時期に
”徳山”の

「人間関係」「家族」「勉強への焦り」

の苦しみの根源を一つ一つ紐解いてくれる”初美”の表現力と美貌にどんどん依存していく。

読んでいる私まで、初美の魅力に引きづりこまれるような感覚に陥る。

そして、苦しみを自ら断ち切っていき、
徳山に残ったのは初美ただ一人。

あらゆるものを捨て、残った初美と徳山の最後は読者の心に、落ちることのない油汚れのように
こびりついて離れないどんよりした感覚を残らせる。

皆さんもぜひ、この暗闇に沈み込むがどこか心地いい感覚を是非味わっていただきたい。

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読書感想文

日々の苦しい生活の中で、貴方の心を少しでも楽にできたでしょうか。 これからも、辛いことがあったら是非私の記事に遊びに来てください!!