導入事例の取材で意識している「4つの大切なポイント」を紹介します
こんにちは、CEO室とマーケティングチームを兼務している中山です。
このところ、「導入事例」を制作するため、トレタのサービスを実際に利用してくれているお店にうかがい、インタビューをさせてもらったり、その現場に立ち会ったりする機会が増えてきました。
実は個人としても導入事例の取材を担当することが多く、気が付けば20年ほどになりました。
そこで今回は、導入事例の取材について、僕が最も重要と考えている4点に絞って、そのポイントをお伝えします。
そもそも導入事例とは?
そもそも導入事例とは、読んで字のごとく、お客様にトレタの仕組みを「導入」してもらった「事例」を紹介するものです。それが記事であれば「導入事例記事」になりますし、動画になれば「導入事例動画」となります。
この導入事例を作成する理由はシンプルで、これからトレタのサービスを導入しようという未来のお客様に対して、導入後の姿をより明確にイメージしてもらうためです。他の飲食店で実際に活用している様子を知ることで、自分ごと化に対するお手伝いになっている、と我々は考えています。
そんな導入事例の取材では、トレタのサービスとの出会いから、なぜ導入に至ったのかの流れ、そこに存在した課題と、その解決方法、さらにはお店としてのこだわりなどをたっぷりとおうかがいし、それをコンテンツとして落とし込んでいきます。
良い導入事例を作成することは、お客様の魅力を表現することでもあり、貴重な時間をいただくからこそ、取材をする側には取材を実り多きものにする義務があります。しかしその取材には、いくつかのポイントが存在し、それを知っているかどうかが成功の鍵となることもしばしば。
そこで今回は、僕が取材をする中で特に重要と思っている4つのポイントをご紹介します。
その1:トピックを深く掘り下げる
導入事例で大切なのは、トレタのサービスを実際に導入・活用したお客様のストーリーを通じて、現場での課題解決と成功事例を伝えることです。それにより、これからサービスについて検討する方々が、より具体的イメージを持てるようになります。
そのため、導入事例の中で語られるストーリーには、リアリティや具体性、そこに至るプロセスの詳細が求められます。しかしこういった事象を説明するのはなかなか難しく、取材対象者の方にとっても簡単な作業ではありません。取材側が積極的に事象を深く掘り下げ、取材対象者の方に詳しい内容を語ってもらうためのお手伝いをする必要があります。
そこで取材では、1つの質問やトピックに対して2〜3回は「それはどういうことでしょうか?」「どういう経緯があったのでしょうか?」などと深掘りしていくことが重要となってきます。
ちょっとしたポイントとしては、取材対象者の方が一生懸命に記憶をたどり、言葉を出そうと深く考えてくれている行動を邪魔しないことが挙げられます。相手が考えているときは、こちら側はじっと黙ったり、「ゆっくり考えてください」とリラックスできるような声をかけるなどして待ちましょう。どうしても答えが出せないときは助け船を出すこともありますが、まずは待つ。それが重要です。
その2:誰にでもわかる平易な表現で再構築する
導入事例で気をつけなければならないことは、読み手がこれからサービスへの理解を深めようとしている状態であると認識することです。言い換えるなら、読者は必ずしもサービスについて知識を得ていない、ということを意識しなければなりません。
そこで必要なのは、説明をできる限りかみ砕き、平易な言葉として再構成することです。特にサービスに関する説明では専門的な言葉を使ってしまいがちなので、客観視した上で表現を選んでいく必要があります。
取材担当者は「この表現、ちょっと難しいかも」と現場で気がつけるとより良い取材になります。取材の現場にいる段階で「それってこういう表現・理解でも合っていますか?」「もう少し別の言葉でも言い換えられますか?」などと、平易な言葉での表現も確認しておけるとベターですね。こうすることで、語ってくれたそのままの言葉を使うか、ある程度平易な言葉に変更して表現するかを選択することが可能になります。
その3:世間話作戦で、いきいきとした写真を撮る
最後は、写真です。主にテキストで構成される導入事例の記事において、写真は「リアリティ」を補足してくれる重要な要素です。テキストだけではどうしても伝えきれない、現場の雰囲気、サービスを使っている姿、その表情などが捉えられると、写真とテキストの間によい相乗効果が生まれると思っています。
この時、取材対象者は必ずしも撮られ慣れている方ばかりではないことに注意する必要があります。できれば普段通り振る舞ってもらいたいのが取材側の気持ちですが、緊張で、こわばった表情になってしまうことも少なくありません。これは仕方の無いことです。
そこで使うのが「世間話作戦」です。取材対象者の方にリラックスした表情をしてもらえるよう、最近嬉しかったことや、趣味にしていることなど、周りに伝えたいと思っているようなことを自由に語ってもらいます。そこで平行して写真を撮影すれば、緊張でガチガチの表情とは無縁の、いきいきとした様子をおさえられる確率がグンと上がります。
この方法を取り入れて以来、取材の場での写真を、ご自身が露出する際やSNSでのプロフィール写真にしてくれる方が増え、お互いに嬉しい結果となっています。ぜひ活用してみてください。
その4:感謝を忘れてはならない!
最後は導入事例にとって最も重要なポイントというか、心構えです。
導入事例はサービスを活用してくださったお客様のご協力があって、はじめて作成できるものです。だから、取材をさせていただけることへの感謝の念を忘れてはいけません。
実際、我々の取材も業務の合間や休憩時間になってしまうことが多いのですが、それにもかかわらず、気持ち良く対応してくださる方ばかりで大変にありがたく思っています。
ということで、今回は導入事例取材で気をつけていることを解説してみました。取材する側、される側が、ともに嬉しくなるような取材が増えればと願っています。
もし導入事例に関するお話に興味がありましたら、僕のSNSなどで声をかけていただけると嬉しいです!お待ちしております。