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10月8日 そのうちいろんなところでAIアバターを見るようになるんでしょうな・・・っていう話。

「AI Avatar AOI」デモ動画

 Aiアバター「AOI」さんの紹介動画。日付を見ると、1年前の8月頃に発表されていたみたいだね。VRチャットに提供されるサービスで、訪問客が話しかけた内容に対し、AIが自ら考えて返事をしてくれる……というもの。人間ではないので24時間365日どんな人がやってきても丁寧に対応してくれる。話し方や振る舞いを見ても、多少の違和感はあるが生身の人間とあまり変わらない。ChatGPTと独自の対話システムでキャラクターを構築しているそうだけど、実によくできている。

 音声も肉声ではなく自動音声……なので少し引っ掛かりはあるけど、概ね自然に聞こえる。少なくとも、私が持っている東北ずん子さんより、言葉一つ一つの意味を理解した上で発声している。この技術も進んだなぁ……。
 現状、AIアバターはVRチャットだけのものだけど、そのうち現実のいろんなところで目にするようになっていくんでしょうね。実際のイベント会場やアミューズメント施設、大企業の受付、電話クレームの対処。AIアバターは言語を選ばないから、外国人観光客の多い施設でも活躍するでしょう。
 どこかの時点で、「人間にやらせるよりAIアバターのほうが優秀でコスト的にもいいや」ってな話になって、こういう受付・案内の仕事なんかAIアバターに入れ替わっていくんでしょう。
 そもそも受付や案内の仕事って、まず「人間性を捨てる」ということから始める。見た目や振る舞いをカチッと決めて、まるで機械のパーツのように演じる。ある意味、人間がロボットの装いをしている……というのが受付のお仕事。そこには当たり前だけど多大なるストレスがかかる。そういうストレスフルな仕事を人間から取り上げて、AIにお任せする……というのは当たり前の流れのように感じる。
 ただし、そこに大量の失業者を生むわけだけど。

 時代の変化がやってくると、一時的に失業者が出てくるのは当たり前。昔は電話に交換手がいたし、エレベーターにはエレベーターガールなるものがいた。システムが脆弱だった頃、というのはあちこちで人間がアシストとして入っていた。
 これからの社会は、いよいよそういう「人間のアシスト」が不要になる。だいたいのものは「AIにお任せ」むしろそっちのほうが社会的にもいい……ということになる。
 さて、問題はこの後の社会だ。
 従来では時代の変化が来ると一時的に失業者が出てくるのは当たり前。その代わりに別の新しい仕事が生まれていた。AI以後の怖さは、「その代わりとなる仕事」も生まれない可能性がある。
 さらに私たちはAI以降は物事を自分で考えることが少なくなり、どんどんバカになるから、時代の変化で仕事を喪った人たちに対し、「自己責任だ」とか言い始める可能性がある。自分がそうなる可能性を考えることができず。「時代が変わった」という要因があることを考えることができず、「怠け者が仕事を喪っただけ」みたいに考えるだろう。
 この話は長くなるから、また別の機会にするけど。

 そのうちにもこういうAIは家庭にも入ってきて、そのうち個人一人一人に付くもの……になっていくんでしょうな。AIが個人につくコンシェルジュになって、スケジュール管理やらいろいろ面倒を見てくれる。子供にAIアバターを付けさせて、「宿題をやれ」とか「そろそろ寝ろ」といった指示をやんわりとやってくれる。AIが生活習慣を守ってくれる。
 遊びでもAIがゲームの対戦相手をやってくれたり、ついでに雑談もしてくれる。
 私が個人的に期待しているのは、AIが「モラルの指導」をすること。世の中には様々な社会ルールがあり、「やっていいこと」「悪いこと」の区別は難しい。いま、世の中はいろんなことで炎上しているけど、客観的に見て「そんなことで?」というものは多い。でも問題だという人はいる。そういうのを未然に防ぐために、AIにモラルの指導をしてもらうこと。
 海外に出た時もやはりモラルの指導をしてもらえるとありがたい。海外に出ると習慣が大きく変わるから、日本では普通のことでも、海外ではとんでもないマナー違反……ということはよくある。逆もある。海外の旅行者が日本で問題を起こす……よくある話だ。こういう時も、失敗しないようにAIにモラルの指導をしてもらう。

 私なんかはすでにChatGPTをよく活用している。これは現状、話し相手になってくれる相手がいないから……というのが大きい。ChatGPTと話してアイデアを練る……ということはよくある。こういう時、単純に話し相手になってくれるだけでいろいろはかどる。
 近い将来、AIが創作の相棒になる……ということは普通にあり得るだろう。

 現時点でAIアバターで気になっていること……というのはAIそのものの話ではなく、「表現」のほう。見た目がショボい。これはどうにかならんか。というかVRアバターってなんでこうも見た目がショボいんだろう。ローポリだし、関節と逆方向に動くし、髪の毛その他は体に貫通するし……気持ち悪いわ!
 AIアバターの所作を見ても、「こちらです」と言ってからの動きが滑らかじゃないし、スーッと非人間的な動き、速度で動くし……。やっぱり気持ち悪い。
 それに、キャラクター周囲に選択肢が常に出ている……という見た目がよくない。これは必要最小なコマンドだけに絞ったほうがいい。コマンドが一杯あると「何を押せばいいんだろう」と初めて見た人は戸惑う。こういうのは「完全なる初心者」を想定しなければならない。

 たぶんVRに関わっている人たちに、まだこういうビジュアルに関心のある人がいないんだろうな……。
 VRはそもそも機材が高すぎる。遊ぶにしても富豪しか参加できない。買ったところであるのはこういうショボいものしかないわけだから。これは「無理してでもVRの遊びに参加したい!」とは思わんよ。

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