細めの雪にはなれなくて 4 第二部

 

 同僚の社内での自殺があった週の土曜日、かおりは奏介のアパートにいた。アパートへの道すがらスーパーに寄り食材を買って、今日は奏介に鍋をふるまうつもりだったのだ。この日の奏介は会ったときから機嫌がよく、自分の気持ちと裏腹で少し気後れする気持ちもあったが、単純に彼の人生が上手くいっているのだと、うれしくもあった。

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ほぼ毎日更新していくつもりです。

細めの雪にはなれなくて、の後編です。ここからが実質本編です。 後編は20,000~30,000字になる予定です。 随時更新していきますので…

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