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Official髭男dism「Subtitle」 正しさよりも優しさがほしい

この歌、いいね。

今、フジテレビ系列で放送されているドラマ「silent」。スピッツの「魔法のコトバ」や「みなと」が使われていたことをきっかけに、このドラマを見始めた。
すると、このドラマ、かなり面白い。

毎週、毎週、木曜の10時を楽しみにするなんて。週1回の放送を心待ちにしていたのなんて、ドラマに関して言えば、いつ以来だろう。
ちょうど大学入試の冬に流れていた「東京ラブストーリー」(1991年)ぐらいだろうか。2日間あった2次試験の1日目が終わった日の夜、同じ高校から受験に行っていた6人が泊まっていたホテルで見たなあ。
つまり、2次試験の日だから、1991年2月25日か。懐かしい。

まあ、それは置いておいて。
「silent」。
中途の聴覚障害になっていく男の子と、それを取り巻く恋愛、友人、人間関係、障害の障害たるゆえん、家族の思いなどをとてもうまく、描いている。このドラマを聴覚障害のある当事者がどう受け止めているのかは私には想像できないけど、自分のように聴覚障害への理解が十分ではない人間が見るにはちょうどいい。

手話を必要とする人はなるべく両手を空けるためにリュックサックを使うとか、その部分をうまくドラマのキーとして活用するなど、演出、脚本ともに見事。

手話と字幕が多いので、しっかりテレビ画面を見ていないと、全く内容が分からなくなるのはちょっとつらいけどね。

ああ、そうだ。
ドラマもこの文章の主役じゃなかった。

いつも、このドラマの最終盤のいいところで、突然流れてくる曲がね、このヒゲダンの「subtitle」なんだけど。なんだかドラマにぴったりすぎて、いつもグッとくるね。

「『凍り付いた心には太陽を』 そして『僕が君にとってそのポジションを』
そんな傲慢な思い込みをこじらせていたんだよ ごめんね 笑ってやって」

この最初の『』の部分もとてもいい言葉だと思うんだけど、この思いをすべて「傲慢な思い込み」だと断じてしまう。ある意味では、謙虚?
自分の思いの強さによって、誰かを傷つけてしまうような懸念を想像する力のある人が書ける歌詞だよね。

MVを見ると、スケートを頑張る女の子とそのお父さんが描かれている。ときに楽しそうに、思春期には反発する娘。それでも成長を見守り続ける父親。この曲、こういう想定から生まれた曲なのかしら?
親子の関係性だったとしても、歌詞の内容はぴったりくる。

今回のドラマのように、中途の聴覚障害者と、元彼女であっても、なんかピッタリすぎて・・・。後半のこの曲が流れる頃には、毎週、泣く人が日本中で続出しているとか、していないとか。

ドラマは、来週、サッカーワールドカップのため、お休みだそうです・・・。
伏線や謎がいろいろあって、めちゃくちゃ気になっているのに、2週間「待て」を食らうとは。
でもまあ、仕方ない。
待つか。

それより、何より、このOfficial髭男dismの「Subtitle」。
これをライブで聴いてみたい。福岡公演や日本武道館公演がこれから、あるみたいですね。もうチケットが手に入りそうにないなあ・・・。でも、あがいてみるか。

この曲、どうしても生で聴きたい。

2022年11月20日 トラジロウ

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